“けつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ケツ
語句割合
38.2%
28.0%
12.1%
3.2%
2.5%
2.5%
1.9%
1.3%
1.3%
1.3%
1.3%
1.3%
蹴付1.3%
0.6%
0.6%
0.6%
0.6%
蹴附0.6%
0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
機械きかいとどろき勞働者ろうどうしや鼻唄はなうた工場こうばまへ通行つうかうするたびに、何時いつも耳にする響と聲だ。けつしておどろくこともなければ、不思議ふしぎとするにもらぬ。
虚弱 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
『八十吉のけつの穴さ煙管が五本も六本もずぼずぼ這入はひつたどつす。ほして、煙草のけむが口からもうもう出るまで吹いたどつす』
念珠集 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
それからまたどく』としるしてあるびんから澤山たくさんめば、それが屹度きつとおそかれはやかれからだがいになるものだとふことをけつしてわすれませんでした。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
かりにも史書のけつを補うというがごとき態度ではなかったので、もしこんな話が後代に及んで珍重されたとするならば、それはもう『義経記』も耳にたこ
雪国の春 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
「やむをえませぬ。下世話の金言、もう一つお聞かせいたしましょう。千丈の堤もありの一けつ……」
剣侠受難 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
一点のけつ、一寸の曇りもなければ不安の揺ぎもない。真に凡庸ぼんようのありふれた達人使い手のたぐいではない——と心ひそかに重蔵は得知えしらぬ渇仰かつごうたれたのであった。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
なに、けつげうに吠ゆだと——此奴こいつ生意気をかす、俺を桀のだとは失敬極まる——、此奴こやつめ、ワンワン/\/\
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
詩集は蘭軒の自筆本で、半紙百零三けつの一巻をなしてゐる。蠧蝕としよくは極て少い。蔵弆者ざうきよしやは富士川游さんである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
蘭軒はたゞに庭園のけつならむを欲したのみではなかつた。口碑に拠るに又居室の潔ならむを欲した。そして決して奴婢をして居室を掃除せしめなかつた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
「爾のひたい刺青ほりものけつである。爾は奴国なこくの者であろう。」
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)
右のけつは『玉池集』へ出し候詩はすべけずり度く存候間此度遣し候詩□□御高評下され十分に御斧正ごふせい願上候。実はわずかに七首と申すもの故如何いかんともいたし方無し。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
よくの樣にふんだりけつたり思へば/\殘念ざんねん至極是と言のも我が身を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
むこうへこそ/\這入ってくから、なんでもこれは怪しいと思うて、急いで来ると、私の下駄で蹴付けつけたのは脇差じゃ、はて是は脇差じゃがうして此処こゝるかと思うて
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
祝氏しゅくしの三けつ時報ときとり」をのみに食われて大いに怒ること
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
喪旗もきはとりでの春をあらため、僧は河北の一けつを語ること
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ちっとあなたのお耳へ入れては御心配でございましょうが、彼処あすこに寝て居りますのはわっちかゝあで、昨晩間違いが出来ましたと云うのは、湯の中でけつを撫でたとかお情所なさけどころうとかしたと云うので
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
一はその下僚の温良にして民に近き能吏のうり多く、他は精刻苛佻かちょうややもすればけつ以て直となし、察以て明となす酷吏こくり多し。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
此の如き者、愚たらずんば狂、狂たらずんばけつならん。智育は学校に一任して干渉せざるむしろ可なり。
病牀譫語 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
顔を土足で蹴附けつけられた時、あゝ悪い事をしたと始めて夢の覚めたる如く心付きまして、段々前々ぜん/\の悪事を思えば思う程、吾身わがみながら如何なればこそかる非道の行いを致したか
ここおいテ項王すなわチ悲歌慷慨こうがいシ自ラ詩ヲつくリテいわク「力山ヲ抜キ気世ヲおおフ、時利アラズ騅カズ、騅逝カズ奈何いかんスベキ、虞ヤ虞ヤなんじ奈何いかニセン」ト。歌フコト数けつ、美人之ニ和ス。項王なみだ数行下ル。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)