“いど”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
69.6%
井戸17.1%
5.5%
3.2%
緯度1.4%
異土0.9%
0.9%
居所0.5%
居捕0.5%
0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その腕を広げて、あろうことか、私にみだらしいいどみを見せてまいったのです。そして、その獣物けだもののような狂乱が、とうとう私に……
紅毛傾城 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
ある日ちょんさんは、お友達ともだちといっしょにうらあそんでいました。するうち、どうかしたはずみで、ちょんさんは井戸いどちました。
長い名 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
午後になって、私らが学校から戻って来ると、その冷えきった西瓜がいどから引上げられて、まず母の庖刀で真二つに切られる。
私の父 (新字新仮名) / 堺利彦(著)
ト呼ばれて出て来た者を見れば例の日の丸の紋を染抜いた首の持主で、空嘯そらうそぶいた鼻のさきへ突出された汚穢物よごれものを受取り、振栄ふりばえのあるおいどを振立てて却退ひきさがる。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
 おな平地へいちでも臺灣たいわん本州ほんしゆう北海道ほつかいどうとでは樹木じゆもくちがつてゐるように地球上ちきゆうじよう緯度いどにつれて、ひかへると赤道せきどうからみなみきたとへむかつてたひらにすゝんでいくとすれば
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
たとい異土いど乞食かたいとなろうともふるさとは再び帰り来る処に非ずの感を深くするなり。
新版 放浪記 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
「氷を割ったりするのんは若旦那さん(と、お春は始めて奥畑のことをそう呼んだ)がしていらっしゃいましたけど、便器の消毒やおいどいたげたりするのんは、わたくしが致しました」
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「フム学問々々とお言いだけれども、立身出世すればこそ学問だ。居所いど立所たちど迷惑まごつくようじゃア、ちっとばかし書物ほんが読めたッてねっから難有味ありがたみがない」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
それから思うと内の文三なんざア盆暗ぼんくらの意久地なしだッちゃアない、二十三にも成ッて親をすごすどこか自分の居所いど立所たちどにさえ迷惑まごついてるんだ。なんぼ何だッて愛想あいそが尽きらア
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
しかし、居捕いどりと小太刀の技に練り鍛えられた二人だった。
老中の眼鏡 (新字新仮名) / 佐々木味津三(著)
勘次かんじ時々とき/″\んだ麁朶そだ理由わけもなくつてることをつて不快ふくわいかんいどいてはこつそりとつぶやきつゝおつぎにあたるのであつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)