異土いど)” の例文
すぐ風邪をひく含羞草ミモザのような山川が、荒くれた異土いどの風雪に十日もつづけてあてられたら、敵の弾丸を待つまでもなく、肺炎かなにかで、がっくりいってしまうのだろう。
蝶の絵 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
たとい異土いど乞食かたいとなろうともふるさとは再び帰り来る処に非ずの感を深くするなり。
新版 放浪記 (新字新仮名) / 林芙美子(著)