“異様”のいろいろな読み方と例文
旧字:異樣
読み方割合
いよう78.3%
ことざま4.3%
ことやう4.3%
ウトレ4.3%
いやう2.2%
かわ2.2%
イヨウ2.2%
ビザアル2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と声があって、その衝立のうしろから現われた異様いような人物。長い中国服を着、その上に白い実験衣をフワリと着ている猫背ねこぜの男だった。
見えざる敵 (新字新仮名) / 海野十三(著)
僕にはだんだん何か異様ことざまなものにおもえて来てならなかった。
大和路・信濃路 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
「建治弘安の頃は祭の放免のつけ物に、異様ことやうなる紺の布四五端にて馬を作りて、尾髪には灯心とうじみをして、蜘蛛のゐ描きたる水干につけて、歌の心など云ひて渡りし云云」
放免考 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
なにかひどく異様ウトレなところ——たとえそれをやった奴が人間のなかでもっとも凶悪な奴と想像してみても、なにか人間業という普通の考え方とはまるで相容あいいれないもの——があることを
銃架じうかよ、おまへはおれの心臓しんざう異様いやう戦慄せんりつあたへる——のやうな夕日ゆふひびておまへ黙々もく/\すゝむとき
だがもう一つこの部屋に続き、異様かわった部屋のあることを、ここへ来るほどの人間は、決して決して見落とすまい。
前記天満焼 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
予等ハ此地点ニ通リカカルヤ、一大驚異イチダイキョウイヲ発見セリ。突然予等ノ行手ユクテニ銃ヲシテ立チ防ガリタル一団アリ。彼等ハ異様イヨウ風体フウテイヲナシ身ノタケ程ノ雑草ザッソウチュウヒソミ居リシモノナリ。
壊れたバリコン (新字新仮名) / 海野十三(著)
最後に私の経験したいかにもこのホテルらしい異様ビザアルなことは、一泊三円という約束だった宿泊料が四晩泊って十一円であったこと、それは何も特別に一円負けてくれたのではなしに
旅の絵 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)