“猫背”の読み方と例文
読み方割合
ねこぜ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と声があって、その衝立のうしろから現われた異様いような人物。長い中国服を着、その上に白い実験衣をフワリと着ている猫背ねこぜの男だった。
見えざる敵 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そう云って、いつも炬燵こたつを前に、書物をのせた見台を左のかたわらに、そして、背中へは真綿を入れているとみえ、猫背ねこぜになって見えるのである。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
突然声をかけたのは首席教官の粟野あわのさんである。粟野さんは五十を越しているであろう。色の黒い、近眼鏡きんがんきょうをかけた、幾分いくぶん猫背ねこぜ紳士しんしである。
十円札 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)