見えざる敵みえざるてき
上海四馬路の夜霧は濃い。 黄いろい街灯の下をゴソゴソ匍うように歩いている二人連の人影があった。 「——うむ、首領この家ですぜ。丁度七つ目の地下窓にあたりまさあ」 と、斜めに深い頬傷のあるガッチリした男が、首領の袖をひっぱった。 「よし。じゃ …
作品に特徴的な語句
がい 似合にわ あけ あっし はず なな 空室あきしつ つまびら 頭髪とうはつ はず なさ かか むな 見合みあわ 酔漢すいかん 黄金おうごん 一抱ひとかか にわ かたむ 喚起かんき ごえ 失敗しま いえ とばり ゆか 往来おうらい 悪漢あっかん 捕虜ほりょ そそ かん 白昼はくちゅう から 空洞くうどう うなず はなや 蒼白そうはく にぎや 首領しゅりょう 丁度ちょうど 上海シャンハイ 上衣うわぎ 両眼りょうがん 乃公おれ 乾分こぶん 仕業しわざ 侮蔑ぶべつ 便器べんき 偉力いりょく わし もう 前室ぜんしつ 加減かげん いきおい 化物ばけもの 卓子テーブル ただ 合図あいず 吐息といき あき 呆然ぼうぜん うな わめ やかま 堅固けんご こわ ほか 夜霧よぎり あな 宝物ほうもつ とうと 尻餅しりもち ちまた 引率いんそつ 徘徊はいかい 復讐ふくしゅう 怪訝けげん 悄気しょげ おどろ 愚痴ぐち ふる 憤慨ふんがい ふところ 戦慄せんりつ 所在ありか 扁平へんぺい ドア 手招てまね 折角せっかく かかわ 採取さいしゅ