“酔漢”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
よいどれ28.6%
よっぱらい25.7%
すいかん17.1%
えいどれ5.7%
よひどれ5.7%
ゑひどれ5.7%
さけよひ2.9%
よつはらひ2.9%
よつぱらひ2.9%
ヱヒドレ2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それは酔漢よいどれの声でした。静な雪の夜ですから、濁った音声おんじょうはげしく呼ぶのが四辺そこいらへ響き渡る、思わず三人は顔を見合せました。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
酔漢よっぱらいは耳にも懸けずたけり狂って、なおも中間をなぐりるを、侍はト見れば家来の藤助だから驚きまして、酔漢にむか会釈えしゃくをなし
コートのえりを立て、巻煙草を口にくわえた酔漢すいかんが二人、腕を組みあって、ノッシ、ノッシと、袋小路にまぎれこんだ——勿論、帆村と私とだった。
西湖の屍人 (新字新仮名) / 海野十三(著)
さらに歩め、止まれ、お辞儀をして見よ、舞踏せよ、酔漢えいどれさまをせよ、日本語で話せ、オランダ語で話せ、それから歌えなどの命令だ。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
前の方の四五人は、甲高い富江の笑声を囲んで一団ひとかたまりになつた。町帰りの酔漢よひどれが、何やら呟き乍ら蹣跚よろよろとした歩調あしどりで行き過ぎた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
さては火酒ブランデイかぶりつつ強ひてころがる酔漢ゑひどれ
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
見れば其後に随いて、少年と一緒に歌ひ乍ら、人目も関はずやつて来る上機嫌の酔漢さけよひがある。蹣跚よろ/\とした足元で直に退職の敬之進と知れた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
キヤフエの紳士 白皮の手套に敲かれる酔漢よつはらひの頬より悲しげである
ねがひ (新字旧仮名) / 仲村渠(著)
しやくり上げ歔欷しやくりあげして泣き出し、あゝ情無い親方、私を酔漢よつぱらひあしらひは情無い、酔つては居ませぬ、小蝶なんぞは飲べませぬ、左様いへば彼奴の面が何所かのつそりに似て居るやうで口惜くて情無い
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
酔漢ヱヒドレの語でいへば
(新字旧仮名) / 石川啄木(著)