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酔漢
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よっぱらい
ふりがな文庫
“
酔漢
(
よっぱらい
)” の例文
酔漢
(
よっぱらい
)
は耳にも懸けず
猛
(
たけ
)
り狂って、
尚
(
なお
)
も中間をなぐり
居
(
お
)
るを、侍はト見れば家来の藤助だから驚きまして、酔漢に
対
(
むか
)
い
会釈
(
えしゃく
)
をなし
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
しゃくり上げ
歔欷
(
しゃくりあげ
)
して泣き出し、ああ情ない親方、私を
酔漢
(
よっぱらい
)
あしらいは情ない、酔ってはいませぬ、小蝶なんぞは
飲
(
た
)
べませぬ
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
この町のずッと奥の方に、近ごろ出来た
石鹸
(
せっけん
)
工場の職工らしい
酔漢
(
よっぱらい
)
が、
呂律
(
ろれつ
)
の怪しい
咽喉
(
のど
)
で、
唄
(
うた
)
を
謳
(
うた
)
って通った。空車を
挽
(
ひ
)
いて帰る
懈
(
だる
)
い音などもした。
黴
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
と、笑いながら
酔漢
(
よっぱらい
)
のように身体を自由にぐらぐらさせて歩きたくなって来た。
自棄酒
(
やけざけ
)
を飲みたくなった。
御身
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
鼻の
前
(
さき
)
を、その
燈
(
ひ
)
が、暗がりにスーッと
上
(
あが
)
ると、ハッ
嚔
(
くさめ
)
、
酔漢
(
よっぱらい
)
は、細い
箍
(
たが
)
の
嵌
(
はま
)
った、どんより黄色な魂を、口から抜出されたように、ぽかんと
仰向
(
あおむ
)
けに目を明けた。
菎蒻本
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
くどいのは
酔漢
(
よっぱらい
)
の癖。老爺ははらはらしている。
つづれ烏羽玉
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「俺は
羽毛
(
はね
)
のように軽い、天使のように楽しく、学童のように愉快だよ。俺はまた
酔漢
(
よっぱらい
)
のように眼が廻る。皆さん聖降誕祭お目出度う! 世界中の皆さんよ、新年お目出度う! いよう、ここだ! ほーう! ようよう!」
クリスマス・カロル
(新字新仮名)
/
チャールズ・ディケンズ
(著)
彼
(
あ
)
の
酔
(
よっ
)
ぱらっている侍が初め刀に
価
(
ね
)
を附けたが、高くて買われないで
居
(
い
)
る
処
(
ところ
)
へ、
此方
(
こちら
)
の若い侍が又その刀に価を附けた処から
酔漢
(
よっぱらい
)
は
怒
(
おこ
)
り出し
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
そうしてフカフカと莨を
喫
(
ふか
)
す。筋張ったような顔が蒼くなって、目が
酔漢
(
よっぱらい
)
のように据わっている。口を利く張合いも抜けてしまうのだが、胸の中はやっぱり煮えている。
新世帯
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
土地
馴
(
な
)
れぬ足許は、ふらつくばかり
危
(
あやぶ
)
まれたが、
対手
(
あいて
)
が、しゃんと来いの男衆だけ、
確
(
たしか
)
に引受けられた
酔漢
(
よっぱらい
)
に似て、擦合い、行違う人の中を、
傍目
(
わきめ
)
も
触
(
ふ
)
らず
饒舌
(
しゃべ
)
るのであった。
南地心中
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と
頻
(
しき
)
りに侍と亭主と刀の値段の
掛引
(
かけひき
)
をいたして居りますと、
背後
(
うしろ
)
の
方
(
かた
)
で通り
掛
(
かゝ
)
りの
酔漢
(
よっぱらい
)
が、此の侍の
中間
(
ちゅうげん
)
を
捕
(
とら
)
えて
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
酔漢
(
よっぱらい
)
はもう出たと見えて、店が
森
(
しん
)
としていた。
生温
(
なまぬる
)
いような風が吹く晩で、じっとしていると、澄みきった耳の底へ、遠くで打っている警鐘の音が聞えるような気がする。
新世帯
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
さて
酔漢
(
よっぱらい
)
は、山鳥の巣に
騒見
(
ぞめ
)
く、
梟
(
ふくろう
)
という形で、も一度線路を
渡越
(
わたりこ
)
した、
宿
(
しゅく
)
の中ほどを
格子摺
(
こうしず
)
れに
伸
(
の
)
しながら、
染色
(
そめいろ
)
も同じ、桔梗屋、と
描
(
か
)
いて、風情は過ぎた、月明りの裏打をしたように
菎蒻本
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
小僧たちの顔を見ると、一様に不安そうな目色をして、
酔漢
(
よっぱらい
)
を見守っている。奥の方でも何だかごてついているらしい。上り口に蓮葉な脱ぎ方をしてある、
籐表
(
とうおもて
)
の下駄は、お国のであった。
新世帯
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
“酔漢”の意味
《名詞》
かなり酒に酔っている男性。酔っ払い。
(出典:Wiktionary)
酔
常用漢字
中学
部首:⾣
11画
漢
常用漢字
小3
部首:⽔
13画
“酔漢”で始まる語句
酔漢奴