“呂律”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ろれつ94.9%
りょりつ5.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、呂律ろれつのまわらない声をつづけながら、そこで息もやすまずに、元来た道のほうへ向って、また、のめるように駈け戻って行く。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
少年がナリン太子とわかった時分から私の呂律ろれつはだいぶ怪しくなってきていたが、それでもまだまだ私は飲み足りん気がしていた。
ナリン殿下への回想 (新字新仮名) / 橘外男(著)
「いやいや、その呂律りょりつには重蔵の義心があろう、たえな調べには千浪の孝心貞節もこもるであろう、予はその妙韻みょういんを聞きすましたい、是非、何がな一曲すさんでくれい」
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
笛は大部分定型的な呂律りょりつを、定型的なタイムを踏んで繰り返すに過ぎぬ。大鼓も小鼓も、太鼓も四ツか三ツかの僅少な音の変化によって八、六、四、二の拍子を扱って行くに過ぎぬ。
能とは何か (新字新仮名) / 夢野久作(著)