南地心中なんちしんじゅう
「今のは、」 初阪ものの赤毛布、という処を、十月の半ば過ぎ、小春凪で、ちと逆上せるほどな暖かさに、下着さえ襲ねて重し、野暮な縞も隠されず、頬被りがわりの鳥打帽で、朝から見物に出掛けた……この初阪とは、 …