“突張”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
つっぱ48.3%
つッぱ20.7%
つツぱ17.2%
つつぱ3.4%
つゝぱ3.4%
つッぱり3.4%
つっぱっ1.7%
つッぱっ1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と両袖を突張つっぱって肩でおどけた。これが、さかり場の魔所のような、廂合ひあわいから暗夜やみのぞいて、植込の影のさす姿見の前なんですが。
白花の朝顔 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
主は気が長いで、大方何じゃろうぞいの、地蔵様開眼かいげんが済んでから、つえ突張つッぱって参らしゃます心じゃろが、お互に年紀じゃぞや。
悪獣篇 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ならんだぜんは、土地とち由緒ゆゐしよと、奧行おくゆきをものがたる。突張つツぱるとはづれさうなたなから飛出とびだした道具だうぐでない。くらからあらはれたうつはらしい。御馳走ごちそうは——
城崎を憶ふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
白粉おしろいを水にも溶かさないでべたべた塗りつける、にとにとと面が突張つつぱる、眼が光る、見る見る能のお面のやうに真白に生色のない泣つつらが出来上る。
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
母の潤んだひとみが、子供たちに向つてさう哀願してゐる。だが、長男は棒のやうに突張つゝぱつたきりだつた。
父の帰宅 (新字旧仮名) / 小寺菊子(著)
取巻きの芸妓げいしゃたち、三人五人の手前もある。やけに土砂を振掛けても、突張つッぱり返った洋服の亡者一個ひとりてのひら引丸ひんまろげて、さばきを附けなけりゃ立ちますまい。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
へえおいでなさい、誠に有難う、御苦労様です、なにたいしたことはありませんが、うもお寒くなると腰が突張つっぱっていけません
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
かねて文治と云う奴は、腕を突張つッぱって喧嘩の中や白刃はくじんの中へ飛込むと云う事は聞いてったが、仮令たとえのような儀があっても人の女房を手ごめに殺すとは捨置きにならん、拙者も元は右京の家来
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)