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突張
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つツぱ
並んだ
膳は、
土地の
由緒と、
奧行をもの
語る。
手を
突張ると
外れさうな
棚から
飛出した
道具でない。
藏から
顯はれた
器らしい。
御馳走は——
又子供の
咽喉を
見るので
口を
開かせたりする
時に、
子供が
泣叫び、
小さい
手を
突張つたりすると、
彼は
其聲で
耳がガンとして
了つて、
眼が
廻つて
涙が
滴れる。
抱くと、
今度は、
足が
突張つて
動かない。
前へ、
丁度膝の
處へ
重しが
掛かる。が、それでも
腰を
据ゑて、ギツクリ/\
一歩二歩づゝは
歩く。
すると
丁度ハヾトフもブローミウム
加里の
壜を
携へて
遣つて
來た。アンドレイ、エヒミチは
重さうに、
辛さうに
身を
起して
腰を
掛け、
長椅子の
上に
兩手を
突張る。
小助は
前途を
見渡して、
此から
突張つて
野を
越して、
瓜井戸の
宿へ
入つたが、
十二時を
越したと
成つては、
旅籠屋を
起しても
泊めてはくれない。
唯見ると、
親父は
湯玉を
拂つて、
朱塗に
成つて
飛出した、が
握太な
蒼筋を
出して、
脛を
突張つて、
髯旦の
傍に
突立つた。
天地啊呍に
手拭を
斜つかひに
突張つて、
背中を
洗つて
居たのは、
刺繍のしなびた四十五六の
職人であつた。
馬は
背、
腹の
皮を
弛めて
汗もしとゞに
流れんばかり、
突張つた
脚もなよ/\として
身震をしたが、
鼻面を
地につけて、一
掴の
白泡を
吹出したと
思ふと
前足を
折らうとする。
譬ひ
這出した
処でぬら/\と
遣られては
凡そ五
分間位は
尾を
出すまでに
間があらうと
思ふ
長虫と
見えたので
已むことを
得ず
私は
跨ぎ
越した、
途端に
下腹が
突張つてぞツと
身の
毛
へゞれけに
醉拂つて、
向顱卷で、
鍬の
拔けた
柄の
奴を、
夜警の
得ものに
突張りながら
溜池の
眞中あたりを、
頬冠した、
色のあせた
半被を
着た、
脊の
低い
親仁が、
腰を
曲げ、
足を
突張つて、
長い
棹を
繰つて、
畫の
如く
漕いで
來る、
筏は
恰も
人を
乘せて、
油の
上を
辷るやう。
手織縞の
茶つぽい
袷の
袖に、
鍵裂が
出來てぶら
下つたのを、
腕に
捲くやうにして
笛を
握つて、
片手向うづきに
杖を
突張つた、
小倉の
櫂の
口が、ぐたりと
下つて、
裾のよぢれ
上つた
痩脚に
吃驚したのやら、
呆れたのやら、ぎよつとしたのやら、
途方もねえ、と
言つた
面をしたのやら、
手を
突張つて
慌てたのやら、
目ばかりぱち/\して
縮んだのやら、五六
疋入つたのを
屆けられた。
のはうづに
大きな
犬なので、
前足を
突張つて
立つたから、
脊は
小ぽけな、いぢけた、
寒がりの、ぼろツ
兒より
高いので、いゝ
氣になつて、
垢染みた
襟の
處を
赤い
舌の
長いので、ぺろりとなめて
親仁大に
苛立つて、
叩いたり、
打つたり、
馬の
胴体について二三
度ぐる/\と
廻はつたが
少しも
歩かぬ。
肩でぶツつかるやうにして
横腹に
体をあてた
時、
漸う
前足を
上げたばかり
又四
脚を
突張り
抜く。