“溜池”の読み方と例文
読み方割合
ためいけ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
十一月に入って冬至の節に、大垣侯戸田氏正うじまさの家老小原鉄心おばらてっしん溜池ためいけの邸舎に詩筵を開いた。戸田氏の邸は今日の赤坂榎坂町えのきざかちょうにあった。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
赤坂土橋のお濠から、虎の門まで、溜池ためいけ通りは、その頃、夏月遊賞の名所で、多くの蓮を植え、近江鮒おうみぶながピンピン波紋を描いていた。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
吹田村すゐたむら氏神うぢがみの神主をしてゐる、平八郎の叔父宮脇志摩しまの所へ捕手とりての向つたのは翌二十日で、宮脇は切腹して溜池ためいけに飛び込んだ。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)