“向顱卷”の読み方と例文
新字:向顱巻
読み方割合
むかうはちまき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
えれえ、えれえ。それでもぬるけりや羽目はめをたゝけ、」とひながら、濡手拭ぬれてぬぐひを、ひとりでに、おもはず向顱卷むかうはちまきで、せつないかほしてなみだをほろ/\とこぼした。
銭湯 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
その眞下ましたに、魚屋さかなやみせがあつて、親方おやかた威勢ゐせいのいゝ向顱卷むかうはちまきで、黄肌鮪きはだにさしみ庖丁ばうちやうひらめかしてたのはえらい。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
目鼻立めはなだちあいくるしい、つみ丸顏まるがほ五分刈ごぶがり向顱卷むかうはちまき三尺帶さんじやくおびまへむすんで、なんおほき染拔そめぬいた半被はつぴる、これは此處こゝ大家たいけ仕着しきせで、いてるくすのき持分もちぶん
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)