“樟”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
くす72.9%
くすのき27.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
紀伊きいみや樟分くすわけやしろまうづ、境内けいだいくす幾千歳いくちとせあふいでえりたゞしうす。
熱海の春 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
おもひ/\、またこの偉大ゐだいなるくすほとん神聖しんせいかんじらるゝばかりな巨材きよざいあふぐ。
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
都心の街路には、くすの木の並木があざやかで、朝のかあつと照りつける陽射しのなかに、金色のを噴いて若芽をきざしてゐた。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
祇園の垂糸しだれ櫻は大分弱つてゐる。粟田御所の大くすにも枝の枯れた處が見えてゐる。その樹下を過る度にわたしは何とも知れぬ暗愁を禁じ得ないのである。
十年振:一名京都紀行 (旧字旧仮名) / 永井荷風(著)
床はくすの木の寄木よせき仮漆ヴァーニッシを掛けて、礼にかなわぬ靴の裏を、ともすれば危からしめんと、てらてらする。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
余り静かだから、しばらくして、又しばらくして、くすのきごとにぼろぼろと落つる木屑きくず判然はっきりきこえる。
三尺角 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
くすのきの若葉が丁度あざやかに市の山手一帯を包んで居る時候で、支那風の石橋を渡り、寂びた石段道を緑のなかへ登りつめてゆく心持。
長崎の一瞥 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
古い時代のさかきには、「をかぐはしみ」という歌もあって、或いはくすのき科の木をそうったものがあるのかとも思う。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
あましづかだから、しばらくして、またしばらくして、くすのきごとにぼろ/\とつる木屑きくづ判然はつきりきこえる。
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
與吉よきち天日てんぴおほふ、しげつた五抱いつかゝへもあらうといふみき注連繩しめなはつたくすのき大樹だいじゆ
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)