“樟”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くす71.4%
くすのき28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「それ見ろ、馬鹿七の嘘吐うそつき! 何も出やしないぢやないか。」といつて智慧蔵が大声で呶鳴りました時、向ふの大きなくすの木のかげから
馬鹿七 (新字旧仮名) / 沖野岩三郎(著)
なんと言っても蛤御門の付近は最も激戦であった。この方面は会津、桑名くわなまもるところであったからで。皇居の西南にはくすの大樹がある。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
桜とか柘榴ざくろとか梨とか松とかくすのきとかもみとかいうものと比較したら、やはり草花としての相似点を持っているといわねばならぬ。
俳句はかく解しかく味う (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
一つが十銭か二十銭位だったから一円貰う為にはそんなものを可成拵えなければならぬわけだ。材はよくくすのきを使っていた。
回想録 (新字新仮名) / 高村光太郎(著)