“くすのき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
54.8%
22.6%
楠木11.3%
樟樹4.8%
樟木3.2%
楠樹1.6%
樟材1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
其後、この地下道へ、糞尿を流し込んで、寄手をして辟易へきえきせしめたりした。くすのき流の防戦ぶりには信綱以下大いに困却したに相違ない。
島原の乱 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
一つが十銭か二十銭位だったから一円貰う為にはそんなものを可成拵えなければならぬわけだ。材はよくくすのきを使っていた。
回想録 (新字新仮名) / 高村光太郎(著)
窓からうかがわれる河内平野の、朝霧の景色をご覧になりながら、舎弟正季まさすえと恩地太郎とを連れた、楠木くすのき正成と顔を合わした。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
おれたちは焼ける樟樹くすのきであった
行軍二 (新字新仮名) / 竹内浩三(著)
路地の奥に一本の樟木くすのきが見え、その枝に這いのぼったへちまの黄色い花もいくつか見える。
芸術が必要とする科学 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
わが故郷ふるさとは、楠樹くすのき若葉わかばほのかにににほひ
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
私の妹は北京に住みつくと、すぐに樟材くすのきで櫃をつくらせたといつて、その物置に幾箇もならべてあるのを見せた。
北京の生活 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)