“くう”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:クウ
語句割合
96.9%
1.1%
0.8%
0.6%
喰ふ0.3%
0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
二本の指先で、頬にある奇妙な生毛の一つをつまんで、四半時ぐらいそれをひねり廻しながら、彼はくうを見つめて、一行も進まない。
トリスタン (新字新仮名) / パウル・トーマス・マン(著)
弦を離れしの如く嵯峨さがの奥へと走りつき、ありしに代へて心安き一鉢三衣いつぱつさんえの身となりし以来このかた、花を採り水をむすむでは聊か大恩教主の御前に一念の至誠をくう
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
のみやのきわめてしけくくうならは雨のあかりと雨気つくころ
妖怪学 (新字新仮名) / 井上円了(著)
「どれ、くうちやんのところへ葉書でも出すかナ。」
山陰土産 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
腹がへるからかたパンも喰ふくううが
ぼろぼろな駝鳥 (新字旧仮名) / 高村光太郎(著)
虹汀、修禅の機鋒きほうを以て、身を転じてくうを斬らせ、咄嵯とっさに大喝一下するに、の武士白刃と共に空を泳いで走る事数歩、懸崖の突端より踏みはずし、月光漫々たる海中に陥つて、水烟すいえんと共に消え失せぬ。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)