“むな”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ムナ
語句割合
79.0%
10.5%
8.7%
1.1%
0.4%
0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
松向寺殿の御居城八代やつしろに相詰め候事と相成り、あまつさえ殿御上京の御供にさえ召具めしぐせられ、繁務にわれ、むなしく月日を相送り候。
太陽はぎらぎら輝きながら、むなしい速度で回転していた。その大空の何処かを、鋭く風を切って、飛行機が近づいて来る気配けはいがあった。
桜島 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
神将は手に三叉みつまたほこを持っていましたが、いきなりその戟の切先きっさきを杜子春のむなもとへ向けながら、眼をいからせて叱りつけるのを聞けば
杜子春 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
二十五年第四高等中学校教授ニ任ゼラレ、以テ今ニ至ル。余ヤ菲才ひさい浅学ニシテ府県ニ文部省ニ奉職シ育英ノ任ニむさぼリ、尺寸せきすんノ功ナク、常ニソノ職ヲむなシクセシコトヲはずのみ
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
ただ一人遺っていた太郎坊は二人の間の秘密をもくわしく知っていたが、それも今むなしくなってしまった。
太郎坊 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
試みに見よ、方今、天下の形勢、文明はその名あれどもいまだその実を見ず、外の形は備われども内の精神はむなし。今のわが海陸軍をもって西洋諸国の兵と戦うべきや、けっして戦うべからず。
学問のすすめ (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)