“戟”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
ほこ87.5%
げき12.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
神将は手に三叉みつまたほこを持つてゐましたが、いきなりその戟の切先を杜子春の胸もとへ向けながら、眼をいからせて叱りつけるのを聞けば、
杜子春 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
武家は武門の一門を世職とするものだが、それが、政治の権をほこかざし、右文左武うぶんさぶの融和もつりあいもこのごろではあったものではない。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この勢いに気を呑まれて、私は元より当の鍛冶かじまで、しばらくはただ、竹馬をほこにしたまま、狂おしい沙門の振舞を、呆れてじっと見守って居りました。
邪宗門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ほこ——まさかりに似た昔の武器であるが、当時ロシアの巡査の交番所では、これを傍らに立てかけて一種の標章としていたのである。
外套 (新字新仮名) / ニコライ・ゴーゴリ(著)
全部が、兵車を並べた外側に出、ほこたてとを持った者が前列に、弓弩きゅうどを手にした者が後列にと配置されているのである。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
すでに禁苑きんえんの一かくとおぼしく、美々しい軍装の近衛このえ兵がげきを持って佇立ちょりつしていたが、林冲りんちゅうを見ると、おしのごとく黙礼した。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
劉辟は、高覧と戦って、一げきのもとに斬り落され、趙雲は高覧へ飛びかかって、一突きに、高覧を刺し殺した。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
孫権は群臣と共に、階を隔てて傲然ごうぜんと待ちかまえる。千余人の武士は、階下から宮門にいたるまで、げきほこ、鎗、おのなどを晃々こうこうと連ねて並列していた。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これ吾人が今日において不肖を顧みず、げきを抜き、隊を成し、区々の意見を陳述せんと欲するゆえんなり。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
しかしその後は、刀、弓、げきほこなどを寨門さいもんに植え並べ、陸上の陣稽古げいこ、水上における舟いくさの教練など、いや朝夕の規律まで、前よりもはるかに厳しい。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)