“乱戟”の読み方と例文
読み方割合
らんげき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その兄なる九郎次は、武田勢の前まで近づかぬうち、さっと突き出して来た敵がわの列に呑まれて、乱戟らんげきのなかに姿も没していた。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
白昼の刃影、一時にどよめき渡って、月輪の勢、ジリリ、ジリリとしまると見るや、一気に煥発かんぱつして乱戟らんげきここに泰軒の姿を呑みさった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
しかし乱戟らんげきの下、すぐ旗竿は折れ、旗手も抜刀しておめきの中に加わっているらしい。正成のすがたはどこか。弥四郎正氏はどこをいているか。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)