“一縮”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひとちぢ33.3%
ひとちぢみ33.3%
いつしゆく11.1%
ひとすく11.1%
ひとちゞ11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それでどんなあらえびすでも、虎狼とらおおかみのような猛獣もうじゅうでも、田村麻呂たむらまろ一目ひとめにらまれると、たちまち一縮ひとちぢみにちぢみあがるというほどでした。
田村将軍 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
若僧は一縮ひとちぢみになる、一同呆気にとられてポカーンとした儘、咳払い一つ聞えぬ。
監獄部屋 (新字新仮名) / 羽志主水(著)
よ、かしらなきむくろ金鎧きんがい一縮いつしゆくしてほこよこたへ、片手かたてげつゝうままたがり、砂煙すなけむりはらつてトツ/\とぢんかへる。陣中ぢんちうあにおどろかざらんや。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
やっこは絵に在る支那兵の、腰を抜いたと同一おんなじ形で、肩のあたりで両手を開いて、一縮ひとすくみになった仕事着のすそに曰くあり。戸外おもてから愛吉が、足の𧿹指おやゆびの股へ挟んで、ぐッとそっちへ引くのであった。
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
何と心得居る虚實きよじつは此の方にて聞分きゝわけるぞこゝ横道者わうだうものめと大聲にしかられしかば大膽不敵の久兵衞も威光ゐくわうに恐れ一縮ひとちゞみと成てひかへ居るに大岡殿コリヤ民其方久兵衞よりもらひし百兩は如何致せしやと有りければお民は久兵衞のかた
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)