“ひとちぢ”の漢字の書き方と例文
語句割合
一縮100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それでどんなあらえびすでも、虎狼とらおおかみのような猛獣もうじゅうでも、田村麻呂たむらまろ一目ひとめにらまれると、たちまち一縮ひとちぢみにちぢみあがるというほどでした。
田村将軍 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
よろいの仮面に似た黄褐色の怒髭どし乱髯らんぜん。それ等に直面して、その黒い瞳に凝視されたならば、如何なる天魔鬼神でも一縮ひとちぢみに縮み上ったであろう。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
これを聞いた吉之介は、東京で色々な女を引っかけ飽きた揚句あげく、親方の女房と情死をし損ねて、新聞に色魔と書かれたので一縮ひとちぢみになって逃げて来た男であった。
山羊髯編輯長 (新字新仮名) / 夢野久作(著)