“横”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
よこた53.2%
よこ34.4%
よこたわ5.2%
よこたは3.6%
よこぎ1.0%
ヨコタ0.6%
よ0.6%
おう0.4%
よこと0.2%
ヨコタハ0.2%
つもり0.2%
ほしいまま0.2%
よぎ0.2%
よこざま0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
造花の威厳を讃せざる、天人間に横(よこた)はれる契点を山なりとすれば、山の天職たるけだし重く、人またこれを閑却するを許さざるなり。
山を讃する文 (新字旧仮名) / 小島烏水(著)
「風(かぜ)がなくていいな。」と夢(ゆめ)の中(なか)だけれど思(おも)っていたときです。蒸気(じょうき)ポンプの轍(わだち)が、あちらの広(ひろ)い通(とお)りを横(よこ)の方(ほう)へ曲(ま)がったようです。
火事 (新字新仮名) / 小川未明(著)
しかも、日頃忠実であって、深い信頼を懸(か)けていた由蔵が、僅々(きんきん)の時間に、場所もあろうにこんな所に屍骸と化して横(よこたわ)っているとは!
電気風呂の怪死事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
種々(くさ/″\)なる旗章は其尖(さき)に翻(ひるがへ)れり。光景は略(ほ)ぼ拿破里(ナポリ)に似たれど、ヱズヰオの山の黒烟を吐けるなく、又カプリの島の港口に横(よこたは)れるなし。
霧は林を掠(かす)めて飛び、道を横(よこぎ)つて又た林に入り、真紅(しんく)に染つた木の葉は枝を離れて二片三片馬車を追ふて舞ふ。御者(ぎよしや)は一鞭(いちべん)強く加へて
空知川の岸辺 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
たとへば、俤に見たお人には逢はずとも、その俤を見た山の麓に来て、かう安らかに身を横(ヨコタ)へて居る。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
狼狽した色が武蔵の顔を横(よ)ぎった。垣の隙間からその人の姿がわかった。——門内の坂を駈けおりて来たのは若い女なのである。
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この辺の海からあがるトラ河豚(ふぐ)みたいな顔をしている。横(おう)へいはこういうひとの通例だが、より以上、いやな感じを与える眼(まな)ざしで
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
電信の柱長く、斜(ななめ)に太き影の横(よこと)うたるに、ふと立停(たちどま)りて、やがて跨(また)ぎ越えたれば、鳥の羽音して、高く舞い上れり。星は降るごとし。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
岩牀(イハドコ)の上に、再(フタタビ)白々と横(ヨコタハ)つて見えるのは、身じろきもせぬからだである。唯その真裸な骨の上に、鋭い感覚ばかりが活きてゐるのであつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
其れで一週間程で帰る積(つもり)だから、其間に松島との縁談、能(よ)く考へて置いて呉れ、私(わし)は決してお前の利益(ため)にならぬ様なこと勧めるのぢやない、——兼てお前は別家させる横(つもり)で
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
「去年は倭奴(わど)上海を劫(おびや)かし、今年は繹騒(えきそう)姑蘇(こそ)に臨(のぞ)む。横(ほしいまま)に双刀を飛ばし、乱(みだ)りに箭(や)を使う、城辺の野草、人血塗(まみ)る」。これ明の詩人が和寇(わこう)を詠(えい)じたるものにあらずや。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
その時ふっと物影が彼女の顔を横(よぎ)った。かの青年がやって来てじっと彼女を見ているのであった。軽く咎むるような心地の眼付でその顔を見返すと青年はこう云った。
湖水と彼等 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
戯(たわむれ)に「唔咿纔断玉絃鳴。一帳梅花月正横。蓄妓後堂非我分。付佗隣女譜春声。」〔唔咿纔(わず)カニ断テバ玉絃鳴ル/一帳ノ梅花月正ニ横(よこざま)ナリ/妓ヲ後堂ニ蓄(たくわ)フハ我ガ分ニ非ズ/佗ノ隣女ニ付シテ春声ヲ譜セシム〕の如き絶句を
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)