“乱”のいろいろな読み方と例文
旧字:
読み方割合
みだ65.2%
らん15.5%
みだれ6.8%
ヲサ1.9%
1.9%
ほつ1.2%
らう1.2%
おく0.6%
0.6%
つゞけ0.6%
ほつれ0.6%
まが0.6%
まがひ0.6%
みだり0.6%
もつ0.6%
ろう0.6%
わた0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こまかきあめははら/\とおとして草村くさむらがくれなくこほろぎのふしをもみださず、かぜひとしきりさつふりくるはにばかりかゝるかといたまし。
雨の夜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
見よ見よ、やがてあめしたに大らんを生ぜしめん、といふ。西行此のみことのりに涙をとどめて、こは浅ましき四六御こころばへをうけたまはるものかな。
一二二けんぞくのなすところ、人のさいはひを見てはうつしてわざはひとし、世のをさまるを見てはみだれおこさしむ。
囃しヲサめの還し文句の「ながめ」方が、二聯半に結著したのも此頃であつた。さうして次第に、其本歌モトウタなる長篇にとつて替る歩みが目だつて来た。
千代ちいちやん今日けふすこはうかへと二枚折まいをり屏風べうぶけてまくらもとへすは良之助りやうのすけだせし姿すがたはづかしくきかへらんとつくもいたくせたり。
闇桜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
それは決して普通ただの農家の娘とは見えなかった。髪は文金高島田に結って間もなく、一筋のほつれ毛も無いので有った。
死剣と生縄 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
侍臣の手から羯皷を受取つた玄宗は、回廊の上でらうがはしいまでにそれを打ち鳴らして、春光好といふ一曲を心ゆくまでに奏した。
独楽園 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
白糸はびんおくれをき上げて、いくぶんの赧羞はずかしさを紛らわさんとせり。馭者は月に向かえる美人の姿の輝くばかりなるを打ちまもりつつ、固唾かたずみてその語るを待てり。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そしてだらしなく取りらかされたものを整理したり、手紙をり分けたりした。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
くだけよとつゞけ
鬼桃太郎 (旧字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
びんほつれを、うるさそうにかきあげしそのくしは吉次の置土産おきみやげ、あの朝お絹お常の手に入りたるを、お常は神のお授けと喜び上等ゆえ外出行よそゆきにすると用箪笥ようだんすの奥にしまい込み
置土産 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
もののふの八十やそをとめまが寺井てらゐうへ堅香子かたかごはな 〔巻十九・四一四三〕 大伴家持
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
大使阿倍継麿あべのつぎまろが、「あしひきの山下やましたひかる黄葉もみぢばの散りのまがひは今日にもあるかも」(巻十五・三七〇〇)、副使大伴三中みなか
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
今時いまどきの民家は此様の法をしらずして行規ぎょうぎみだりにして名をけがし、親兄弟にはじをあたへ一生身をいたずらにする者有り。口惜くちおしき事にあらずや。女は父母のおおせ媒妁なかだちとに非ざれば交らずと、小学にもみえたり。
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
今更未練が出てお勢を捨るなどという事は勿躰もったいなくて出来ず、と言ッて叔母に詫言わびごとを言うも無念、あれもいやなりこれも厭なりで思案の糸筋がもつれ出し、肚のうちでは上を下へとゴッタ返えすが
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
「日頃にもない平馬。そのろうがわしさは、何事だ」
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
矮い偃松を蹈みわたって、ぼろぼろに岩の崩れた山稜を登って行く、脚の下は霧のめた深いガレのようだ。
黒部川奥の山旅 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)