“みだ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ミダ
語句割合
19.6%
15.4%
11.1%
9.8%
8.2%
8.0%
6.4%
弥陀6.3%
5.8%
2.8%
見出1.6%
1.3%
0.6%
0.4%
0.3%
0.3%
彌陀0.1%
0.1%
0.1%
こぼ0.1%
仏陀0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
攪亂0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
発見0.1%
0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
中世騎士の時代となって各個戦闘となり、戦術はみだれて軍事的にも暗黒時代となった。ルネッサンスは軍事的にも大革命を招来した。
戦争史大観 (新字新仮名) / 石原莞爾(著)
屋敷やしき周囲まわりには広々ひろびろとしたはたけがありました。そして、そこにはばらのはなや、けしのはなが、いまをさかりにみだれているのであります。
けしの圃 (新字新仮名) / 小川未明(著)
少し手を上げると、袖がまくれ落ちて、ひじの上まで素肌すはだだった。クリストフはそれを見て、見苦しいようなまたみだらなような気がした。
野卑やひな凡下の投げることばのうちには、もっと露骨な、もっと深刻な、顔の紅くなるようなみだらな諷刺ふうしをすら、平気で投げる者がある。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
宿舎は隊の方から指定してくれた所に宿泊することになっていて、みだりに宿所をえることは出来ません。大抵は村落の農家でした。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
女同士をんなどうしはわあとたゞわらごゑはつして各自てんで對手あひていたりたゝいたりしてみだれつゝさわいだ。突然とつぜん一人ひとりがおつぎのかみへひよつとけた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
その事なれば及ばずながら、某一肢の力を添へん。われ彼の金眸きんぼう意恨うらみはなけれど、彼奴きゃつ猛威をたくましうして、余の獣類けものみだりにしいたげ。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
若君のお刀は伝家の宝刀、ひとの手にふれさせていいしなではありませぬ。また、拙者せっしゃつえ護仏ごぶつ法杖ほうじょうおいのなかは三尊さんぞん弥陀みだです。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
お墓参りの後の、澄み渡つたやうな美奈子の心持は、忽ち掻きみだされてしまつた。彼女ののんびりとしてゐた歩調は、急に早くなつた。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
この観念の涵養かんようみだりにくりかえすことによりて目的を果たし得るものでない。これを乱用すればかえって正反対の結果を来たすを恐れる。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
をとこすそ見出みだししかば、ものをもはず一嘴ひとくちばし引咬ひつくはへてばせば、美少年びせうねんはもんどりつて、天上てんじやう舞上まひあがり、雲雀ひばり姿すがたもなかりしとぞ。
妙齢 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
世には大早計にも之を以て詩人の唯一の題目なる可しと心得て、みだりに所謂高蹈的思想なるものを攻撃せんとする傾きあるは、に歎息すべき至りならずや。
国民と思想 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
しばらくして、境が、飛び上がるように起き直ったのは、すぐ窓の外に、ざぶり、ばちゃばちゃばちゃ、ばちゃ、ちゃッと、けたたましく池の水のみださるる音を聞いたからであった。
眉かくしの霊 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
しかのみならず、地を賜はること、実にたゞ一、二あるも、これにより峰をこえ谷にまたがりてみだりに境界となす、自今以後更に然ることを得ざれ
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
五月蠅うるさくおも種々いろ/\ことわりても忠兵衞は耳にも入れず追々おひ/\ゑひまはるにしたがひお光に向ひみだりがましきたはぶれ事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
懐中電燈の光芒こうぼうが小さな探照燈の様に入りみだれた。
妖虫 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
念佛まをせば極樂へ——處生苦しよせいくあきらめて、念願は一日も早く彌陀みだ淨土じやうどへ引き取つてもらひたいといふのが念佛衆ねんぶつしゆであるなら、穢土厭離ゑどおんり寂滅爲樂じやくめつゐらくの思想は現世否定である。
釋尊しやくそんの像をつくつたり、繪にしても、彌陀みだ淨土じやうどへゆくためで釋尊しやくそん本意ほんいとしない。
みだりに外出をいたさぬ事というのも、あんまり人を人間でないように思っているじゃありませんか、旦那の在世のうちだって、一々本邸へ電話をかけて
一世お鯉 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
一 みだりに外出いたすまじき事
一世お鯉 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
見上げるような両側のがけからは、すすき野萩のはぎが列車の窓をでるばかりにい茂って、あざみや、姫紫苑ひめじおんや、螢草ほたるぐさや、草藤ベッチの花が目さむるばかりに咲きみだれている。
駅夫日記 (新字新仮名) / 白柳秀湖(著)
かのかけいの水のほとりには、もう野菊と紫苑しおんとが咲きみだれて、穂に出た尾花の下には蟋蟀こおろぎの歌が手にとるようである。私はかがんで柄杓ひしゃくの水を汲み出して、せめてもの思いやりに私の穢い手を洗った。
駅夫日記 (新字新仮名) / 白柳秀湖(著)
雨とし散りぞこぼみだるる。
公孫樹 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
「この中で、法然房ほうねんぼうのことばを真に汲みとって、即座に、仏陀みだの恩寵を感じ、この世をば、この肉眼で、万華まんげの浄土と眺め得られるものは、おそらく、綽空とその妻とが、第一であろう」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「清明上巳節匆匆。江上花開人悪折。折残千樹稀一紅。絶無歌姫坐画舫。但有行李圧短篷。五月東山兵火発。(中略)金銀仏寺付一炬。荒涼只剰枯林叢。」〔清明上巳節匆匆タリ/江上花開ケバ人みだリニ折ル/折残ス千樹一紅稀ナリ/絶ヘテ歌姫ノ画舫ニ坐ス無シ/ダ行李ノ短篷ヲ
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
諸子のためこの事を講ぜんには、藩王たるものは、上は天子を尊み、下は百姓ひゃくせいし、国家の藩輔はんぽとなりて、天下の公法をみだす無かれと言うべきなり、かくの如くなれば則ち太子たるものは
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
年二十二、京ニキ丹丘梅竜両先生ノ門ニ遊ブ。常ニ先生ニ代ツテ経ヲ講ジ業ヲ授ク。諄諄じゅんじゅんトシテマズ。弟子あいイツテ曰ク明鏡ハ照シテ疲レズ清流ハ風ニみだレズトハ鷲子しゅうしいいカト。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
彼女は攪亂みだされた樣子でもなく、また嬉しげな樣子でもなかつた。彼女はつんとして自分の席へ歩いて行つて、何も云はずにそれに掛けた。
お国はその時、少し風邪かぜの心地で、蟀谷こめかみのところに即効紙そっこうしなどって、取りみだした風をしていた。
新世帯 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
つ夫れ兇器の横威、人倫をみだし、天地をくらうする事久し。ことに欧洲に於て然りとなす。甘妙なる宗教の光明も暗憺たる黒雲に蔽はれて、天魔幕上に哄笑するかとぞ思はる。
「平和」発行之辞 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
女は愈〻女くさく、男は愈〻男臭くなる。狐臭わきがのある女や男やは、愈〻其の奇臭を發揮して空氣の純潔をみだす。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
近寄り見れば果せるかな、下枝はここにぞ発見みだされたる。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
堅緻けんちなる火山岩は統ぶるものなくうちみだれたり、これとかれと互に合はむとして曾て合はず、満ちし潮のいつしかその罅隙ひまに溢れたるが、はげしき夏の日にあたためられ、ここに適度の温浴を供す。
松浦あがた (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)