“猥”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
みだ67.9%
みだり11.6%
いや6.3%
わい4.5%
みだら2.7%
ろう1.8%
1.8%
みだりなる1.8%
いやら0.9%
ミダ0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
みだらな仕草しぐさは平気、下卑げびた戯談はおかまひなしで、あたくしなぞ、そばにゐたたまれないやうなことが、しよつちゆうでございます。
緑の星 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
「もう荷物が出来たから、車が来るまで用はない。君はみだりに人の事を言ふ人ではないから、僕もこれからは注意する事にしよう。」
魔睡 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
侍「拙者は修業の身の上で、好い女だとは思いましたけれど、いやらしい事を云い掛けるなどの念は毛頭ない」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
楢雄は海水着を着た女はわいせつだから見るのもいやだと言つて、一日中部屋に閉ぢこもり、いよいよ人間嫌ひになつたのかと寿枝をやきもきさせた。
六白金星 (新字旧仮名) / 織田作之助(著)
お島はその手の入墨を発見したとき、耳の附根まで紅くして、みだらな目をみはった。男はえへらえへらと、しまりのない口元に笑った。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
いっこう平気な顔で「ほとほとに(女洞の掛言葉)舟は渚にゆるるなり、あしの下ねの夢ぞよしあし」などとろうがわしい和歌を詠み、面憎いようすだった。
無月物語 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
また巫覡ふけんに迷うべからず、衣服分限ぶんげんに従うべし、年わかきとき男子とれ猥れしくすべからず云々は最も可なり。
日本男子論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
悍悪かんあくの事に狼の字をいふもの○残忍ざんにんなるを豺狼さいらうの心といひ○声のおそろしきを狼声らうせいといひ○どくはなはだしきを狼毒らうどくといひ○事のみだりなる狼々らう/\反相はんさうある人を狼顧らうこなきを中山狼○ほしいまゝくふ狼飡らうざんやまひはげしき
亭主に向いては威権いけんはなはだ強過れどればとてうやまわざるにあらず、人附ひとづきはなはだ好ければいやらしき振舞はたえて無く
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
防禦ボウギョ陣地ノ部署ハ寸毫スンゴウ変化アルベカラズ、ミダリニ動クモノハ厳罰ニ処ス!
日本名婦伝:谷干城夫人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)