“諷刺”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふうし91.4%
あてこすり3.4%
アレゴリイ1.7%
サタイア1.7%
ザチーレ1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
十余年前、『親馬鹿の記』を書いたときの私には、まだ心のゆとりがあり、自嘲的じちょうてきな言葉にも、人生を諷刺ふうしするだけの稚気ちきがあった。
親馬鹿入堂記 (新字新仮名) / 尾崎士郎(著)
道益は大得意で機嫌よくうなずいていたが、いくらお世辞でもおなじことばかり巻きかえされると、諷刺あてこすりをいわれているようで気がさし、なんとなく面白くなくなった。
うすゆき抄 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
ところが、世間では、いやあれは象徴シンボルだの諷刺アレゴリイだのと、くだらないことをいうのさ! そして犯罪を未然に察したとか、犯人の目星をつけたとか言いふらすのだ。
「油地獄」は「小説評註」と、「犬蓼いぬたで」とを合はせ綴ぢて附録の如くす。「小説評註」は純然たる諷刺サタイアにして、当時の文豪を罵殺せんとする毒舌紙上に躍如たり。
「なに、算哲ですって⁉」と法水は、一度はあおくなったけれども、「だが、その諷刺ザチーレはあまりに劇的ドラマチックですね。ほかの六人の中から邪悪の存在を発見しようとして、かえって自分自身が倒されるなんて。 ...
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)