“みだれ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
57.9%
15.8%
不平5.3%
小亀文5.3%
破綻5.3%
紛雑5.3%
紛雜5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お母様はお台所でおぐしを上げておいでになったようですが、私が「葵の上」を弾いて、「青柳あおやぎ」を弾いて、それから久しく弾かなかった「みだれ」を弾きますと指が疲れましたので
押絵の奇蹟 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
入道相國にふだうしやうこく非道ひだう擧動ふるまひ御恨おんうらみを含みて時のみだれを願はせ給ふ法住寺殿ほふぢゆうじでんゐんと、三代の無念を呑みてひたすら時運の熟すを待てる源氏の殘黨のみ、内府ないふ遠逝ゑんせいを喜べりとぞ聞えし。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
是れまことに天、朕が不叡をさなく、且つ国の不平みだれたるをあはれみたまひて、天業あまつひつぎ経綸をさ宗廟くにいへを絶たざらしめたまふか
二千六百年史抄 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
かれのつところの刀は、にえ至って細く、三杉の小亀文みだれが多くまたすずやきもあり、ことにその二代兼元なる関の孫六となると、新刀最上々の大業物おおわざものとして世にきこえているが
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
が、何せよ、五体ままならぬ重蔵、ともすると、鉄壁の構えに一毛の破綻みだれを生じて、無念や、一ヵ所二ヵ所と、虚無僧ごろもを染めてゆく、掠り傷の血痕けっこんが増して見えた。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
爪箱とりて居ずまゐを改たむる時は、塵のうきよの紛雑みだれも何ぞ、松風かよふ糸の上には、山姫きたりて手やそふらん、夢もうつつも此うちにとほゝ笑みて、雨にも風にも、はたゝめく雷電にも
琴の音 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
爪箱とりて居ずまゐを改たむる時は、塵のうきよの紛雜みだれも何ぞ、松風かよふ糸の上には、山姫きたりて手やそふらん、夢も現も此うちにとほゝ笑みて、雨にも風にも、はたゝめく雷電にも
琴の音 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)