“広々”のいろいろな読み方と例文
旧字:廣々
読み方割合
ひろびろ90.2%
ひろ/″\9.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
屋敷やしき周囲まわりには広々ひろびろとしたはたけがありました。そして、そこにはばらのはなや、けしのはなが、いまをさかりにみだれているのであります。
けしの圃 (新字新仮名) / 小川未明(著)
前よりもまた一層広々ひろびろと、一面の日当りになった畠の上には、大根と冬菜とが、いかにも風土の恵みを喜ぶがように威勢好くその葉をのばしている。
冬日の窓 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
広々ひろ/″\したかまへの外には大きな庭石にはいし据並すゑならべた植木屋うゑきやもあれば、いかにも田舎ゐなからしい茅葺かやぶき人家じんかのまばらに立ちつゞいてゐるところもある。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
すると何時いつにかいまあがつたやまぎてまた一ツやまちかづいてた、此辺このあたりしばらくのあひだ広々ひろ/″\として、前刻さツきとほつた本街道ほんかいだうよりつとはゞひろい、なだらかな一筋道すぢみち
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)