“過”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
32.2%
あやま26.9%
すぎ9.0%
すご7.4%
よぎ5.1%
4.9%
あやまち4.4%
すぐ3.5%
あや2.2%
1.0%
0.8%
あやまり0.3%
0.3%
あやまつ0.2%
すぐさ0.2%
0.1%
いに0.1%
えゝまち0.1%
おとずれ0.1%
しま0.1%
すが0.1%
すき0.1%
すぎる0.1%
すごし0.1%
とお0.1%
とが0.1%
まは0.1%
0.1%
アヤマ0.1%
アヤマツ0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
東の仙人峠せんにんとうげから、遠野とおのを通り土沢つちざわぎ、北上山地を横截よこぎって来るつめたい猿ヶ石さるがいし川の、北上川への落合おちあいから、少し下流かりゅうの西岸でした。
イギリス海岸 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
「可哀想ぢやないか、あんな結構な太夫を殺して、——あやまちでちたのかと思つたら、こめかみへ吹矢が突つ立つてゐたんだつてネ」
拝啓昨今御病床六尺の記二、三寸にすぎすこぶる不穏に存候間ぞんじそうろうあいだ御見舞申上候達磨儀だるまぎも盆頃より引籠ひきこも縄鉢巻なわはちまきにてかけいの滝に荒行中あらぎょうちゅう御無音ごぶいん致候いたしそうろう
病牀六尺 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
死ぬ少し前まで一日のうちの八時間は其処そこすごして、悲しいことも嬉しいことも其処そこに居る時の私が最も多く感じたところなんですから
遺書 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
一九一五年二月、私は独逸軍占領のブルツセル市を脱け出して、和蘭オランダの国境を超へ、英国に渡り、更に海峡をよぎつて仏蘭西に落ち延びた。
馬鈴薯からトマト迄 (新字旧仮名) / 石川三四郎(著)
まもなく、江のまん中を、斜めにぎるうち、あしの茂みをいて、チラとべつな一隻が見えた。すると、こっちから阮小二が呼んだ。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
衣の綻びたるは、かきまがき穿うがちし時のあやまちなり。われ。さらば女はいかなりし。渠。晝見しよりも美しかりき。美しくしてかたくなならざりき。
繁華の橋上きょうじょう乗込のりこみの役者を迎ふる雑沓の光景(第二図)より、やがて「吹屋町ふきやまちすぐれば薫風くんぷうたもとを引くに似た」る佐野川市松さのがわいちまつ油店あぶらみせ
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
それから五にん手分てわけをして、窟内くつないくまなく調査てうさしてると、遺骨ゐこつ遺物ゐぶつ續々ぞく/″\として發見はつけんされる。それをあやまつてみさうにる。大騷おほさはぎだ。
「しかし、六年もって、尋ね出したところで、安南絵の壺を持歩いているわけもなかろうし、金もねえと来たひには、どうにもならない話だろうぜ」
醤油仏 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
されど、天、宗匠にするに稀有けうの寿命をもってしたれば、なかりしも、もし宗匠にして短命なりせば、いつの日誰によってかこれを
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
祝酒しゅくしゅとは云いながら屠蘇を勧めたはわしが悪かった、又酔っておる者に大切な物をもたして帰し、殊に夜中やちゅうなり、何うも私があやまり
私は眼を開いてハッキリ物を見ることも出来なかった。まぶしいところは通りして、私はほとほと痛いような日光の反射と熱とを感じた。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
そのあやふきふんで熊を捕はわづか黄金かねため也。金慾きんよくの人をあやまつ色慾しきよくよりもはなはだし。されば黄金わうごんみちを以てべし、不道をもつてべからず。
此滝つぼへ万物をなげこめおくに百日をすぐさずして石に化すとぞ、滝坪の近所にて諸木の枝葉又は木のその外生類しやうるゐまでも石に化たるを得るとぞ。
一歩をやまれば涙であるきわまれる明朗、直截は現代人の同感されたる微笑である。
そんだがこれ、怪我けがつちやえゝまちだから、わし下駄げた穿きながらひよえつところがつただけくびをつちよれたんだなんて
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
明の李卓吾りたくごの『続開巻一笑』四に、唐寅とういんあざなは伯虎、三月三日において浴澡す。一客これをおとずれて見る事を求む、浴を以て辞す、客悦ばずして去る。
かにかくにすがひ去ぬべきさまもなく
有明集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
御從軍おんとも御許おんゆるしあらば、面目めんぼくこれすきじとありければ
鬼桃太郎 (旧字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
近頃手に入し無比の珍品、名畫も此娘これの爲には者數ものかずならぬ秘藏、生附うまれつきとはいへおとなしすぎるとは學校に通ひし頃も、今ことの稽古にても、近所の娘が小言の引合は何時も此家こちらの御孃樣との噂聞に附
うづみ火 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
金扁に拘泥して鋏を入れる筥ではないかなどと考えるのは、少々思いすごしである。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
雨夜にはだれあってここをとおる者もなかりしが、ある人よんどころなき用事ありて、雨夜にこの橋を渡り、ものすさまじく思いし折から、たちまち向こうより頭長く
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
おもえらく、大いに懲創を加うるにあらずんば、則ち以て国威を震燿しんようするに足らざるなりと。江戸に帰るに及んで、同志と反復論弁す。これより先、余、とがありて籍を削らる。しかして官別に恩旨あり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
九時半に着くべき汽車が四十分程おくれたのだから、もう十時はまはつてゐる。けれども暑い時分だから町はまだ宵の口の様に賑やかだ。宿屋やどやも眼の前に二三軒ある。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
もりを越え、田を横ぎり、また林を越えて、しのびやかに通りく時雨の音のいかにもしずかで、また鷹揚おうような趣きがあって、やさしくゆかしいのは、じつに武蔵野の時雨の特色であろう。
武蔵野 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
水ノ流ルル如ク決シテ少シモアヤマツコトナシ、我等ガ及ビ難キ臨機応変リンキオウヘンタチヲ得タルモノト云フベキカ。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
先王之法アヤマツ者、未之有也。(中略)故曰爲高必因丘陵。爲下必因川澤。爲政不先王之道。可智乎。
支那人の文弱と保守 (旧字旧仮名) / 桑原隲蔵(著)