“行過”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ゆきす64.3%
ゆきすぎ28.6%
やりすごし3.6%
ゆきすぐ3.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ある時には、途中で行過ゆきすがつた背嚢ルツクサツクを負うた一人の老翁がまた戻つて来て、私を呼止めて見舞の言葉を云つて呉れたりした。
日本大地震 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
すそ海草みるめのいかゞはしき乞食こじきさへかどにはたず行過ゆきすぎるぞかし、容貌きりようよき女太夫をんなだゆうかさにかくれぬゆかしのほうせながら、喉自慢のどじまん腕自慢うでじまん
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
教頭をちょいと見れば、閑耕は額でめつけ、苦き顔して、その行過やりすごしたしなめながら
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
わすれはしまじと打過うちすぎけるに或日朝まだきに吉原土手を千住へ赴かんと鐵砲笊てつぱうざるかたにかけて行過ゆきすぐ折柄をりから向ふより御納戸縮緬なんどちりめん頭巾づきんかぶ唐棧揃たうざんそろひの拵へにてたゝみつきの駒下駄こまげた穿はき身奇麗みぎれいなる若い者此方こなた
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)