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行過
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ゆきすぎ
ふりがな文庫
“
行過
(
ゆきすぎ
)” の例文
裾
(
すそ
)
に
海草
(
みるめ
)
のいかゞはしき
乞食
(
こじき
)
さへ
門
(
かど
)
には
立
(
た
)
たず
行過
(
ゆきすぎ
)
るぞかし、
容貌
(
きりよう
)
よき
女太夫
(
をんなだゆう
)
の
笠
(
かさ
)
にかくれぬ
床
(
ゆか
)
しの
頬
(
ほう
)
を
見
(
み
)
せながら、
喉自慢
(
のどじまん
)
、
腕自慢
(
うでじまん
)
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
我は
宿
(
やど
)
へ
皈
(
かへ
)
り足にて
遙
(
はるか
)
に
行過
(
ゆきすぎ
)
たる
頃
(
ころ
)
例
(
れい
)
の
雪頽
(
なだれ
)
の
音
(
おと
)
をきゝて、これかならずかの山ならんと
嶺
(
たふげ
)
を
无事
(
ぶじ
)
に
通
(
とほ
)
りしをよろこびしにつけ、こゝのあるじはふもとを
无難
(
ぶなん
)
に
行過
(
ゆきすぎ
)
給ひしや
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
胸糞のわるいこんな札びらは
一層
(
いっそ
)
の
事
(
こと
)
水に流して、さっぱりしてしまった方がと、お
蔵
(
くら
)
の渡しの近くまで歩いて来て、じっと流れる水を見ていますと、息せき切って小走りに
行過
(
ゆきすぎ
)
る人影。
あぢさゐ
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
五六間
行過
(
ゆきすぎ
)
たえなみさんは、何と思つてか半身を柔かくくねらせて振向いた。
大阪の宿
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
見
(
み
)
て少し
不審
(
ふしん
)
の體にて箱番所の前を
行過
(
ゆきすぎ
)
んとすれば箱番所に控へし番人は聲を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
腹
(
はら
)
も
立
(
た
)
たずか
言譯
(
いひわけ
)
しながら
後刻
(
のち
)
に
後刻
(
のち
)
にと
行過
(
ゆきすぎ
)
るあとを、
一寸
(
ちよつと
)
舌打
(
したうち
)
しながら
見送
(
みおく
)
つて
後
(
のち
)
にも
無
(
な
)
いもんだ
來
(
く
)
る
氣
(
き
)
もない
癖
(
くせ
)
に
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
晴
(
はら
)
さんと夫より播州
指
(
さし
)
てぞ
急
(
いそ
)
ぎける所々方々と尋ぬれど
行衞
(
ゆくゑ
)
は更に
知
(
しれ
)
ざりしが或日
途中
(
とちう
)
にて兵助に
出會
(
であひ
)
しも六郎右衞門は
天蓋
(
てんがい
)
を
冠
(
かふ
)
りし故兵助は夫とも
知
(
しら
)
ず
行過
(
ゆきすぎ
)
んとせしに一陣の
風
(
かぜ
)
吹
(
ふき
)
來り天蓋を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
こゝのあるじに
行逢
(
ゆきあひ
)
、
何方
(
いづかた
)
へとたづねければ
稲倉
(
いなくら
)
村へ
行
(
ゆく
)
とて
行過
(
ゆきすぎ
)
給ひぬ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
笑顏を傾けて
行過
(
ゆきすぎ
)
るのを、三田は思ひ切つて呼止めた。
大阪の宿
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
腹も立たずか言訳しながら
後刻
(
のち
)
に後刻にと
行過
(
ゆきすぎ
)
るあとを、
一寸
(
ちよつと
)
舌打しながら見送つて
後
(
のち
)
にも無いもんだ来る気もない癖に
にごりえ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
殺したは勘太郎に
違
(
ちが
)
ひないと思つては居れど彦兵衞の
親類
(
しんるゐ
)
でも有るならば
格別
(
かくべつ
)
滅多
(
めつた
)
な人には
咄
(
はなし
)
も出來ず
可愛
(
かあい
)
さうに彦兵衞は
浮
(
うか
)
みも
遣
(
や
)
らず
冥途
(
めいど
)
に
迷
(
まよ
)
つて居るならんと彦三郎が此所に居るとも知らず
噂
(
うはさ
)
して
行過
(
ゆきすぎ
)
るを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
彼処
(
かしこ
)
に入る身の
生涯
(
せうがい
)
やめられぬ得分ありと知られて、来るも来るも此処らの町に細かしき
貰
(
もら
)
ひを心に止めず、裾に
海草
(
みるめ
)
のいかがはしき乞食さへ
門
(
かど
)
には立たず
行過
(
ゆきすぎ
)
るぞかし
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
行
常用漢字
小2
部首:⾏
6画
過
常用漢字
小5
部首:⾡
12画
“行”で始まる語句
行
行燈
行方
行李
行衛
行灯
行脚
行水
行者
行末