“途中”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とちゅう68.6%
とちう21.5%
とちゆう5.2%
みち3.1%
みちすが0.5%
みちなか0.5%
みちみち0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「蝗君。大旅行家。ではさよなら。用心をしたまえ——途中とちゅうでいたずらっ子につかまってその美しいあしをもがれないように。失敬。」
蝗の大旅行 (新字新仮名) / 佐藤春夫(著)
温泉をんせんかうとして、菊屋きくや廣袖どてら着換きかへるにけても、途中とちう胴震どうぶるひのまらなかつたまで、かれすくなからずおびやかされたのである。
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
同伴者つれ親類しんるゐ義母おつかさんであつた。此人このひと途中とちゆう萬事ばんじ自分じぶん世話せわいて、病人びやうにんなる自分じぶんはらまでおくとゞけるやくもつたのである。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
それでも世界中が親類と思うて、西洋人いじんの世話までしてみましたが、誰でもかねの話だけが親類で、他事あと途中みち擦違すれちごうても知らん顔です。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
杉浪之助が源女の小屋から、自宅へ帰る途中みちすがらに見た、香具師の死骸は弁太郎なのであった。
剣侠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
途中みちなかで拾うた赤い布片きれなぞを持って帰ってやりますとこの花子が……この娘の名前で御座います……コイツが有頂天も無う喜んでおりましたそうで、その喜びようが
笑う唖女 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
途中みちみちうしろを振り返って行くと、明石町の手前、さむさ橋の際へ来た時、はたして後に、御家新の姿が見えた。