“他事”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひとごと40.4%
よそごと23.1%
たじ15.4%
ほか5.8%
ヒトゴト5.8%
あだしこと1.9%
あと1.9%
ひとで1.9%
ほかのこと1.9%
よそ1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
深草の里に老婆が物語、聞けば他事(ひとごと)ならず、いつしか身に振りかゝる哀の露、泡沫夢幻(はうまつむげん)と悟りても、今更ら驚かれぬる世の起伏(おきふし)かな。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
何事を歎いているのかと、初めは武蔵も他事(よそごと)に聞いていたが、どうやら、母子(おやこ)の対象としている者は、自分以外の他人ではないらしい。
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
... 自(みづか)ら旨(うま)しと存(ぞん)ずるものを予(よ)に構(かま)はず仕(つかまつ)れ」とまた他事(たじ)も無(な)くおほすれば、不得止(やむをえず)「畏(かしこ)まり候(さふらふ)」と御請申(おうけまを)して退出(まかんで)ける。
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
どうもお寝(やす)みのところをお妨げ致しまして恐縮に堪えませぬが、かように突然にお伺い致しました理由と申しますのは他事(ほか)でも御座いませぬ。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
兵部大輔にとつても、此はもう、他事(ヒトゴト)ではなかつた。おなじ大伴幾流の中から、四代續いて氏ノ上職を持ち堪(コタ)へたのも、第一は宮廷の御恩徳もあるが、世の中のよせが重かつたからである。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫、釈迢空(著)
わがフィオレンツァよ、汝この他事(あだしこと)をきくともこは汝に干係(かゝはり)なければまことに心安からむ、汝をこゝにいたらしむる汝の民は讚むべきかな 一二七—一二九
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
それでも世界中が親類と思うて、西洋人(いじん)の世話までしてみましたが、誰でも金(かね)の話だけが親類で、他事(あと)は途中(みち)で擦違(すれちご)うても知らん顔です。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
こういう書面を、当の書中の本人がマダ健在であるのに、苟(かりそめ)にも書肆たるものが他事(ひとで)に渡すというは怪(け)しからん話で、あまつさえ額面に表装するというは言語道断である。
其夜(そのよ)は詩集(ししふ)など出(いだ)して読みしは、我(われ)ながら止所(とめどころ)のなき移気(うつりぎ)や、夫(それ)も其夜(そのよ)の夢だけにて、翌朝(よくあさ)はまた他事(ほかのこと)に心移(こゝろうつ)りて、忘(わす)れて年月(としつき)を経(へ)たりしが、梅(うめ)の花の咲(さ)くを見ては毎年(まいとし)
隅田の春 (新字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
他事(よそ)ながら、簇(しんし)、荷高似内のする事に、挙動(ふるまい)の似たのが、気咎(とが)めして、浅間しく恥しく、我身を馬鹿と罵(ののし)って、何も知らないお京の待遇(もてなし)を水にした。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)