“ひとで”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
人手34.2%
人出19.2%
他人手15.1%
海盤車9.6%
他手8.2%
海翻車5.5%
海胆2.7%
海盤1.4%
他事1.4%
海星1.4%
海燕1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
御意ぎよいにござります。みよしえました五位鷺ごゐさぎつばさり、くちばしかぢつかまつりまして、人手ひとでりませずみづうへわたりまする。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
尼寺あまでらて、ぼくはびっくりした。まるでおまつりのときのような人出ひとでである。いや、おまつりのとき以上いじょうかもれない。
ごんごろ鐘 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
樽の中から他人手ひとでを借りずに出てきたら懸賞金をやるというのである。弥兵衛は早速いってみて樽の中へはいった。
奇術考案業 (新字新仮名) / 長谷川伸(著)
きっと犯人の古典クラシック好みから、ロドマンの円弾まるだま海盤車ひとでのような白煙を上げて炸裂さくれつするだろうよ
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
わっちが弟子に来た時分は釘一本他手ひとでにかけず、自分で夜延よなべに削って、精神たましいを入れて打ちなさったから百年経っても合口えいくちの放れッこは無かったが
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
潜航艇のペリスコープは比良目ひらめの眼玉の真似である。海翻車ひとでの歩行は何となくタンクを想い出させる。ガスマスクを付けた人間の顔は穀象こくぞうか何かに似ている。
烏瓜の花と蛾 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
海胆ひとでなす草山脊筋せすぢ朱砂すさなるが眼下まなしたに暑し匍匐ほふくしたりぬ
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ただ鷺町の附近では、やゝこれが著しく、海盤ひとでの一本の触手のように、丘陵帯を貫いて河の下手で河原まで岩層を差し延ばしています。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
たゞ鷺町の附近ではやゝこれがいちじるしく、海盤ひとでの一本の触手のように丘陵地帯を貫いて町の下手で河原まで岩層を差し伸しています。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
こういう書面を、当の書中の本人がマダ健在であるのに、かりそめにも書肆たるものが他事ひとでに渡すというはしからん話で、あまつさえ額面に表装するというは言語道断である。
そのことがあつてから、漁師達の釣針に喰ひつくものは、この星の形をした赤い気味の悪い海星ひとでばかりとなつていつぴきの烏賊も釣れなくなりましたので、村はみるかげもなくさびれてしまひました。
小熊秀雄全集-14:童話集 (新字旧仮名) / 小熊秀雄(著)
晩香波にゐるF・Fの賀状には⦅リネンの月⦆という詩が印刷してある。その詩は剽窃だ。そして星に肖た海燕ひとでがひとつ。海燕はマン・レイ氏のシネポエムから、写しとつたのであるらしい。
希臘十字 (新字旧仮名) / 高祖保(著)