“よそごと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
他事33.3%
他所事30.6%
余所事25.0%
他処事2.8%
他場事2.8%
余事2.8%
餘事2.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今に始まったことでない弁信さんの取越し苦労——それを他事よそごとに聞いていたのが、追々にわが身にむくって来るのではないか。
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
どうも方々やなをかけておくですからな。大佐も毎月養育料を取られてゐるうへに、時々大きく持込まれるらしいんで、他所事よそごとながら、お察ししますよ。
花が咲く (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
「何と云ッて出たものだろう?」といて考えてみても、心がいう事を聴かず、それとは全く関繋かんけいもない余所事よそごと何時いつからともなく思ッてしまう。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
平吉は他処事よそごとのように仰向あおむいて
国貞えがく (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
人の勝手な噂さを他場事よそごとの様に聞いて居る自分がお久美さんに対して余りに思い遣りのない様な、もう少しどうにか仕ても上げられそうなと考えられたりした。
お久美さんと其の周囲 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
余事よそごとのようないいまわし方をしたが、「触れたくないものでござりますな。恋というような言葉などには」
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
打明うちあけて頼みなば假令たとへ日常ふだんかくきるに切れぬ親子の中豈夫よもや餘事よそごととは見過ごすまじ是も母への孝行なれば出來ぬ迄も一おう相談致すべしと心を決し母の機嫌を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)