“酬”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
むく89.8%
むくい4.3%
むくひ0.8%
おさ0.8%
かへ0.8%
こた0.8%
さゝ0.4%
おさへ0.4%
かえ0.4%
0.4%
さゝれ0.4%
はら0.4%
ムク0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
季子は剣を墓にかけて、故人の意にむくいたと云うから、余もまた「猫」を碣頭けっとうに献じて、往日の気の毒を五年後の今日に晴そうと思う。
その或る者は労少なくしてむくい多く、而して其の功も亦た多し、かくの如きものに対しては、志願者の数もおのづから多からざるを得ず。
主のつとめ (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
なれ自らを地に捧げ、むくひは高き天に求めよ。
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
いつおさえつ酒を飲んで居るうちに、互にえいが発して参りました。の女は目のふちをボッと桜色にして、何とも云えない自堕落な姿なりに成りましたが、治平はちゃんとして居ります。
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「へエ——、すると矢張り、田代屋一家内の紛紜もめごとではなくて、由井正雪、丸橋忠彌の殘黨が、田代屋に昔の怨みをかへす爲と考へたもので御座いませうか」
サンスクリットの両音相類似する所から軽卒けいそつにもあのような誤りを見たのである。茲においてか私は前論士の結論を以て前論士にこたえる。
ビジテリアン大祭 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
取直してこゝろよくさしさゝれつのみたりしが何時しか日さへ暮果くれはてて兩人共睡眠ねむりの氣ざしひぢまくらにとろ/\とまどろむともなしに寢入ねいりしが早三かうころ靱負は不※ふと起上おきあがり其のまゝ爰を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
得たれば久々ひさ/″\にて一ぱいのまふと或料理屋あるれうりや立入たちいり九郎兵衞惣内夫婦三人車座くるまざになりさしおさへ數刻すうこく酌交くみかはせしがやゝ戌刻過いつゝすぎやうやく此家を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「ヘエ——、するとやはり、田代屋一家内の紛紜もめごとではなくて、由井正雪ゆいしょうせつ、丸橋忠弥の残党が、田代屋に昔のうらみをかえすためと考えたものでございましょうか」
お村は立って戸棚から徳利とくりを出して、利休形の鉄瓶てつびんへ入れて燗をつけ、膳立をして文治が一杯飲んではお村にし、お村が一杯飲んで又文治にし、さしつ押えつ遣取やりとりをする内
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
せぬかと申に彼町人は得たりかしこしと夫は有難し直樣すぐさま御間おあひ仕つらんと是より後藤のそばよりさしさゝれ飮合のみあひいが其好む所にへきすとの如く後藤半四郎は自分が酒好さけずきゆゑつひに此男と合口となりて忽ち互ひに打解うちとけつゝ四方八方よもやまの物語りを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「第一俺は十三や十四じゃ無えんだぜ、百年越のうらみはらすように、餓鬼のうちから吹込ふきこまれて、根性曲りに育てられたから、一向身体からだは伸びないが、これでも取って十九よ、いい若い者だよ」
大江戸黄金狂 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
モシ君ガソノ地ニ於テ、ソノママ、富貴ヲ望ムナラバ、セメテ今日マデ、ムクイルコト薄キ自分トシテ、(自分のこと)ガ首級ヲ贈ッテ、君ノ全功ヲ陰ナガラ祷リタイト思ウ。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)