“軽卒”のいろいろな読み方と例文
旧字:輕卒
読み方割合
かるはずみ35.7%
けいそつ35.7%
あわたゞ7.1%
がさつ7.1%
そそか7.1%
めつた7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そう決まると笹村は一刻も速く、この重荷をおろしてしまいたかった。そして軽卒かるはずみのようなおそろしい相談が、どうかすると三人の間にささやかれるのであった。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
サンスクリットの両音相類似する所から軽卒けいそつにもあのような誤りを見たのである。茲においてか私は前論士の結論を以て前論士にこたえる。
ビジテリアン大祭 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
場内を卓から卓へ軽卒あわたゞしく歩き廻つて何人なにびとにも愛嬌あいけう振撤ふりまくのを見ると其れが人気者たる所以ゆゑんであらう。僕がこの人と物を言ふのは今夜が初めで多分又同時に最後であらう。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
女性をんなの誰もまぬがれない愛情の潜んで居るのぢや無からうかと思ふんですよ——私などは斯様こんな軽卒がさつなもんですから、直ぐ挙動にあらはして仕舞しまひますがネ、貴嬢の様に強意しつかりした方は、自ら抑へるだけ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
我は烏賊釣る鼠子ねずみこのごと軽卒そそかしく悲しき烏賊を夜もすがら釣る
雲母集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
良久しばらくありて、梅子は目をしばたゝきつ、「剛さん、軽卒めつたなことを仰しやつてはなりません、貴郎あなたは篠田さんを誤解して居なさるから——」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)