“貴郎”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あなた95.7%
あなたさま1.1%
あんた1.1%
おまへ1.1%
ひと1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「あら、貴郎あなたも新聞を読んだくせに。先晩劇場しばいの幕間にあんなに詳しく読んだではありませんか。それに今朝だって発つ前にも……」
其れから間もなく御新造様は御亡おなくなり、貴郎あなたさまは伯母御様に手を引かれなさつて、粟野の奥へ行かしやる
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
「根本………御座らしやるとも、根本ていのア、塩山では一等の丸持大尽まるもちだいじんでごわすア」と答へて、更に、「で貴郎あんたア、根本さアとけ御客様おきやくさんかね」
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
知ざるを仕方もなし時に長八さん今度こんどよんどころなき事にて是非々々貴郎おまへ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
五年前の郡上様ぐじょうさまといえば、名与力としてうたわれたものだ。その貴郎ひとの手に余ったといえば、いよいよもって偉い奴でござるな。……おや、つつみ駕籠かごが行くそうな。提灯の火が飛んで行く
名人地獄 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)