“あんた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
貴方47.5%
貴女18.0%
貴下9.8%
良人4.9%
貴公4.9%
貴君4.9%
1.6%
和女1.6%
尊公1.6%
貴嬢1.6%
(他:2)3.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「さやう、な。けど、貴方あんたのやうな方が此方こつちから好いたと言うたら、どんな者でも可厭いや言ふ者は、そりや無い」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
早「あのー昨夜よんべねえ、わし貴方あんたたもとの中へ打投ぶっぽり込んだものを貴方ひらいて見たかねえ」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「全く貴女あんた方にはお気の毒ですよ。……いや、何うも長居をして済みませんでした。」と、私はそんなことを言いながらも、
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
昌作しやうさんと二人です、今朝出たつきりまだ帰らないんですが、多分貴女あんたとこかと思つて伺つたんです。』
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
「ねえ、益満さん、あの、貴下あんたとこのお嬢という人は、この人の手を折った人の、妹さんで、ござんしょう」
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
それだのに、何故なぜか、貴下あんたがたが因循いんじゅんして引込思案ひっこみじあんでいらっしゃる。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
妻「おや良人あんたマアこんなに遅くなる訳はねえが、何処どけきやんした」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「そないに急に気になるなら、良人あんた、ちゃと行って取ってい。」
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
貴公あんた富岡先生が東京へ行った事を知っているか」と校長細川は坐に着くや着かぬに問いかけた。
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
また万一吾々が成功して天下を執る段になっても、吾々が今の薩長土肥のような醜い政権利権の奴隷になるかならぬかという事は、ほかならぬ貴公あんた達に監視してもらわねばならぬ。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
貴君あんた、平賀さまですと。ああ、夢のごたる。ほんとのこツと思われんと」
「ねえ、ちょっと美沢さん。貴君あんた好青年ハンサム・ボーイかしら?」
貞操問答 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
「武男さん、浪は死んでも、な、わたしはやっぱいあんたおやじじゃ。しっかい頼んますぞ。——前途遠しじゃ。——ああ、久しぶり、武男さん、いっしょに行って、ゆるゆる台湾の話でも聞こう!」
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
「このお座敷はもろうて上げるから、なあ和女あんた、もうちゃっと内へおにや。……島家の、あの三重みえさんやな、和女、お三重さん、お帰り!」
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
和女あんた、因果やな、ほんとに、三味線は弾けぬかい。ペンともシャンとも。」
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
權「其の時は斯う捻り倒して敵をひどえ目にわして、尊公あんたを助けるより他はねえ、何うだ、敵も魂消たまげるか」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
林「いえ、旦那様がえ懸けて下せえますから、お互に思えば思わろゝで、そりゃア尊公あんた当然あたりめえこって」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「お嬢様、マア貴嬢あんたのような人は御座ごわりませんぞ、神様のような人とは貴嬢のことで御座ござりますぞ、感心だなア……」と老の眼に涙をぼろぼろこぼすことがある。
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
貴殿あんたをやった後で、心もとなくなって来たから、見に来たところじゃ」
魔王物語 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「私は駄目でごす……」と涙の込み上げて来るのを押へて、「私ア、とても貴郎あんたの真似は出来ねえでごす。一体、もうこんな体格からだでごいすだで」
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
「根本………御座らしやるとも、根本ていのア、塩山では一等の丸持大尽まるもちだいじんでごわすア」と答へて、更に、「で貴郎あんたア、根本さアとけ御客様おきやくさんかね」
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)