“貴公”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きこう52.9%
あなた17.6%
あんた17.6%
おまえ5.9%
きみ5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
貴公きこうよりまえに、北庄城ほくしょうじょうへさぐりにはいっていた拙者せっしゃでござる。また、とちとうげでごあいさつして通ったのもすなわち拙者で」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ハイ、今朝までに済みました。で貴公あなた方は?」これは上辺うわべの挨拶に過ぎぬのである。かような会話はもとより彼の好むところではない、むしろいとう方である。
愛か (新字新仮名) / 李光洙(著)
その志はかたじけないが、日本の前途はまだ暗澹たるものがある。万一吾々が失敗したならば貴公あんた達が、吾々の後跟あとを継いでこの皇国廓清かくせいの任に当らねばならぬ。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
わしも自分の死期の解らぬまでには老耄もうろくせん、とても長くはあるまいと思う、其処そこで実は少し折入って貴公おまえと相談したいことがあるのじゃ」
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
「やー貴公きみでしたか、暗いのにまあ、さあ、御上おあがりなさい」。
愛か (新字新仮名) / 李光洙(著)