“廓清”の読み方と例文
読み方割合
かくせい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
だから先生がいち早く身をひかれたのはいかにももっともなのであるが、しかしまたそれだけに先生の廓清かくせい的な仕事の余地もあったのである。
露伴先生の思い出 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
沼南はまた晩年を風紀の廓清かくせいささげて東奔西走廃娼禁酒を侃々かんかんするに寧日ねいじつなかった。が、壮年の沼南は廃娼よりはむしろ拝娼で艶名隠れもなかった。
三十年前の島田沼南 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
かつての神仏分離の運動が過ぎて行ったあとになって見ると、昨日まで宗教廓清かくせい急先鋒きゅうせんぽうと目された平田門人らも今日は頑執がんしゅう盲排のともがら扱いである。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)