“寧日”の読み方と例文
読み方割合
ねいじつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
夏ともなれば私たちは草いきれを嗅いでとんぼ採りに寧日ねいじつがなかった。桜林と廓外との境には丈の高い木柵がめぐらしてあった。
桜林 (新字新仮名) / 小山清(著)
当時の日本の内状は如何いかんというに、室町むろまち将軍の末路で、諸将兵を相率いて交戦に暇なく、人民寧日ねいじつなしといういわゆる群雄割拠の時代であった。
沼南はまた晩年を風紀の廓清かくせいささげて東奔西走廃娼禁酒を侃々かんかんするに寧日ねいじつなかった。が、壮年の沼南は廃娼よりはむしろ拝娼で艶名隠れもなかった。
三十年前の島田沼南 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)