“捧”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ささ78.2%
さゝ17.5%
2.4%
さゝげ0.9%
さき0.5%
ほう0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いくたびやっても実らぬこころみではあったが、先生が一篇の詩をつくり、ヴァン・タッセルの世継ぎ娘にささげようとしたのだった。
翌朝よくてうセルゲイ、セルゲヰチはこゝて、熱心ねつしんに十字架じかむかつて祈祷きたうさゝげ、自分等じぶんらさき院長ゐんちやうたりしひとはしたのでつた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
こうした蔭口を、時には故意わざと聞えよがしに云うのを耳にしながら、平然として告別式に列席し、納骨式に拍手かしわでって祝詞のりとげる彼だ。
むかでの跫音 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
○太宰府より一里西に天拝山はいさんあり。 菅神この山にのぼりて朝廷てうていうら告文かうぶんを天にさゝげいのり、雷神となり玉ひしといふは、賢徳けんとくの御心をしらざる俗子ぞくし妄説まうせつを今につたへたるなり。
その全生涯の大部分をさきげ尽して書いた、最も貴重なる作品「カンタータ」でさえその有様である。もっとも、一部分だけいて吹込んだものは相当たくさん入っている。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
慶応けいおう四年二月(この年九月に明治となる)、勅命をほうじて奥羽おうう征伐の軍を仙台せんだいに進めた九条道孝卿くじょうみちたかきょうは、四月のはじめまず庄内しょうない酒井忠寛さかいただひろを討つため、副総督沢為量さわためますに命じて軍勢を進発させた。
梟谷物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)