“怨”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うら73.0%
うらみ18.9%
えん4.6%
ゑん1.5%
うらめ0.7%
あだ0.4%
0.3%
うらま0.1%
うらむ0.1%
0.1%
きら0.1%
ウラミ0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
病女びょうじょうらめしげな、弱った吐息を吹きかけて、力なくぬぐった鏡のように、底気味の悪い、淋しいうちに、厭らしい光りを落していた。
夜の喜び (新字新仮名) / 小川未明(著)
こちとらの大家さんが高い家賃を取上げてたまさかに一杯飲ます、こりゃ何もなさけじゃねえ、いわば口塞くちふさぎ賄賂まいないさ、うらみを聞くまいための猿轡さるぐつわだ。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
新聞の受売からグット思い上りをした女丈夫じょじょうぶ、しかも気を使ッて一飯の恩はむくいぬがちでも、睚眥がいさいえんは必ず報ずるという蚰蜒魂げじげじだましい
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
お靜はちよいとゑんじましたが、自分も少し出過ぎたことに氣がついたか、そのまゝもとのお勝手に、一陣の薫風を殘して姿を隱しました。
「伏姫は此形勢ありさまを。つく/″\と見給ひて。此犬誠に得度とくどせり。うらめるものゝ後身さいらいなりとも。既に仏果を得たらんには。」云々しか/″\
「彼の国の道俗は相州の男女よりもあだをなしき。野中に捨てられて雪に肌をまじえ、草を摘みて命を支えたりき」
じて我ぞよりたる小柱に鬢香びんがのこらむ其下そのもとに寝よ
舞姫 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
はただれをかとがめかつうらまんや〔これ哲人の心地〕。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
一 嫉妬の心努〻ゆめゆめおこすべからず。男婬乱なればいさむべし。いかりうらむべからず。ねたみ甚しければ其気色言葉も恐敷すさまじくして、却て夫にうとまれ見限らるゝ物なり。若し夫不義あやまちあらば我色をやわらげ声をやわらかにして諫べし。
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
人もさはよか※なりとじて、掻いくくみて臥しぬる後、いと寒き折などに、唯単衣ひとえぎぬばかりにて、生憎あやにくがりて……思ひ臥したるに、奥にも外にも、物うち鳴りなどしておそろしければ
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
ここに天皇りたまはく、「その兄をきらひたまへども、なほその后を愛しとおもふにえ忍へず」
巧言令色足恭コウゲンレイショクスウキョウウラミカクシテノ人ヲ友トスルハ、丘コレヅ とか、生ヲ求メテモッテ仁ヲ害スルナク身ヲ殺シテ以テ仁ヲ成スアリ とか、狂者ハ進ンデ取リ狷者ケンジャサザル所アリ とかいうのが
弟子 (新字新仮名) / 中島敦(著)