“発”のいろいろな読み方と例文
旧字:
読み方(ふりがな)割合
41.9%
あば26.2%
おこ9.4%
はっ3.3%
ひら3.0%
はな2.2%
はつ1.9%
ぱつ1.7%
いだ1.4%
1.4%
(他:28)7.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“発”を含む作品のジャンル比率
文学 > フランス文学 > 小説 物語36.5%
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸24.2%
文学 > 日本文学 > 戯曲8.3%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
いよいよ豊世が名古屋へつという前日、駒形の家の方からは、夏火鉢、額、その他勝手道具の類なぞを三吉の許へ運んで来た。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「ステッセルも一生懸命だとみえますな。まだ兵力が足りなくって第八師団も今度旅順に向かってつといううわさですな」
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
「貴い犠牲か? だが世間の奴等はそうは云わないからな。まるで僕達が愉快で人の裏面をあばくように思っているからな」
支倉事件 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
それは王侯貴人の品行のことだの、市井の三面種に及ぶまで、思いきって内秘をあばき立てて、汚ない哄笑で終ることもある。
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
その頃ちょうど、称讃浄土仏摂受経しょうさんじょうどぶつしょうじゅぎょうを、千部写そうとの願をおこして居た時であった。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
父藤原豊成朝臣、亡父贈太政大臣七年の忌みに当る日に志をおこして、書き綴った「仏本伝来記」を、其後二年立って、元興寺へ納めた。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
穎鋭えいえいにして以てこれを理にしょくす、ままはっして文をす、水のいて山のづるが如し
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「これはこれは、お嬢様、そう自暴やけにおかぶりになっては、第一のぼせて毒でございます、ちとおはっしなさいまし」
大菩薩峠:22 白骨の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
我邦では四国、九州の暖地山中に自生の木があって一重咲きの白花をひらくが、人家栽植の品には花色に種々あり花形に大小がある。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
後には密樹みつじゆ声々せいせいの鳥呼び、前には幽草ゆうそう歩々ほほの花をひらき、いよいよのぼれば
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
と、濁った呶号どごうはなつと一緒に、躍り上ったと見えたが、上段に振りかぶっていた一刀を、雪之丞の真向から叩きつけて来た。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
さすがに持扱もてあつかひて直行の途方に暮れたるを、老女は目をほそめて、何処いづこより出づらんやとばかり世にもあやしき声をはなちてゆるく笑ひぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
覇王樹さぼてんのくれなゐの花海のべの光をうけてはつし居り
つゆじも (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
嬌瞋きやうしんはつしては屹度きつといことはあるまい、いま婦人をんな邪慳じやけんにされてはからちたさる同然どうぜんぢやと
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
秀作しゅうさくさんは、むねをはり、いきをれて、一ぱつ必殺ひっさつ信念しんねんをこらしました。
しらかばの木 (新字新仮名) / 小川未明(著)
とつぜん、ピストルの音がした。ピストルの音は一ぱつだけではなかった。つづけざまに、五発の銃声じゅうせい夕空ゆうぞらにこだまして、まち静寂せいじゃくをやぶった。
かばかり堅固なるかこいの内よりそもいかにして脱け出でけん、なお人形のうしろより声をいだして無法なる婚姻をとどめしも、なんじなるか。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
せて書斎に引籠ひきこもり机に身をば投懸なげかけてほつとく息太く長く、多時しばらく観念のまなこを閉ぢしが、「さても見まじきものを見たり」と声をいだしてつぶやきける。
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
縄はつかまえたが、彼女の力では動かなかった。無理に引っ張れば、おおかみのような甲高かんだかい声をして、吠えつづける。
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
急に思い立ったように、近衛信尹のぶただやかたへ帰ってしまったし、行司の沢庵も眠くなったとみえ、無遠慮な欠伸あくびしてしまう。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
敵艦のいだしたる三十サンチの大榴弾だいりゅうだん二個、あたかも砲台のまん中を貫いて破裂せしなり。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
「何でもありゃしない。鉄砲をった処が、こんな処じゃ一寸も利目はありゃしない。あれは多分桂田博士だろう。」
月世界跋渉記 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
しそのすがしさはかぎりなしほほ木高こだかく白き花群はなむら
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
一方ひとかたに力あつむる我が眼先まさき鋒鋩ほうばうの蒼み光し見ゆ
黒檜 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
縦令よしんば歯を食い縛って堪えても、身体の方が承知しないで、きっと熱がる、五六日は苦しむ。
三浦老人昔話 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「有難う。だが、すこし熱がると、すぐ、夢に見て仕方がねえ」
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
殊に梅の花は百花にさきがけてらきいわゆる氷肌の語があり、枝幹は玉骨と書かれて超俗な姿態をあらわします。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
ゆえにこの歌の山ヂサは決して白花のらくエゴノキ科のチサノキでもなければ、またムラサキ科のチサノキでも無いという結論に達する。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
さて太夫はなみなみ水を盛りたるコップを左手ゆんでりて、右手めてには黄白こうはく二面の扇子を開き、やと声けて交互いれちがいに投げ上ぐれば
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
が、もしこんなことを女主人おんなあるじにでも嗅付かぎつけられたら、なに良心りょうしんとがめられることがあるとおもわれよう、そんなうたがいでもおこされたら大変たいへんと、かれはそうおもって無理むり毎晩まいばんふりをして、大鼾おおいびきをさえいている。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
「すると、その三人の客人達は、今日の何時頃に銚子をたたれたのですか?」
花束の虫 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
学円 やあ、おもしろい。奥さん、いずれ帰途かえりには寄せて頂く。私は味噌汁が大好きです。小菜こなを入れて食べさしてたたせて下さい。時に、帰途はいつになろう。……
夜叉ヶ池 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その頃ちようど、称讃浄土仏摂受経シヨウサンジヤウドブツセフジユギヤウを、千部写さうとの願をオコして居た時であつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
父藤原豊成朝臣、亡父贈太政大臣七年の忌みに当る日に志をオコして、書き綴つた「仏本伝来記」を、其後二年立つて、元興寺グワンコウジへ納めた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
吉里は一語ひとことわぬ。見向きもせぬ。やはり箪笥にもたれたまま考えている。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
いずれにしても入らぬ口はくまい。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
はずみに乗せられて貫一は思はずうくるとひとし盈々なみなみそそがれて、下にも置れず一口附くるを見たる満枝が歓喜よろこび
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
面白くはやりし一座もたちましらけて、しきりくゆらす巻莨まきたばこの煙の、急駛きゆうしせる車の逆風むかひかぜあふらるるが、飛雲の如く窓をのがれて六郷川ろくごうがわかすむあるのみ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「大内の方がれて終ったので、別の所をこしらえて知らせると云う事になったきり、何とも云って来ないから、今どこに居るのか少しも分らないのです」
支倉事件 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
し此上遅れては注文先から断られるかも知れぬと云いそれ所天おっとは心配しまして九時頃から其職人の所へ催促に出掛ましたもっとも私しもリセリウがいの角まで送て行ッたから確かです其所そこから所天がモントローグ行きの馬車に乗る所まで私しは見て帰りました」余は傍より此返事を聞き、是ぞ正しく藻西が無罪の証拠なると安心の息をほっきたり、目科も少し調子を柔げ「そうすると其職人に問えば分りますね
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
——唐ノ頃、トウアリ、先主ノツカアバク。トウ数名。ヒトシク入リシニ、人アリ、燈下ニ対シテヲ囲ムモノ両人、側ニ侍衛ジエイスルモノ十数名ヲ見ル。
三国志:12 篇外余録 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
へんば(みっちゃの一名。南区船場の口合ひ)火事て、みっちゃくちゃ(むちゃくちゃを綟る)に焼けた。
三郷巷談 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
此頃(ピストヲルたんぽふ)ハ大分よくウチ申候。
ンの仮名を書かなかったのである)、チ→促音(「ちて」がタテ、「タモちて」がタモテとなる。
国語音韻の変遷 (新字新仮名) / 橋本進吉(著)