“発”のいろいろな読み方と例文
旧字:發
読み方割合
た40.6%
あば26.1%
おこ9.3%
はっ3.3%
はな3.1%
ひら2.9%
はつ2.6%
ぱつ1.7%
だ1.2%
いだ1.2%
で1.0%
さ0.7%
ひ0.7%
う0.7%
オコ0.5%
か0.5%
たた0.5%
ば0.5%
タ0.5%
い0.2%
かい0.2%
き0.2%
はずみ0.2%
はや0.2%
ほっ0.2%
アバ0.2%
イ0.2%
ウチ0.2%
ダ0.2%
ファ0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
朝とも午(ひる)ともつかぬ食事をしてから、叔父は三時五十分ので発(た)つと云い出した。せめて葉子が帰ってくるまで、と云って皆でとめた。
恩人 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
韓はさらに近隣の者を大勢駆り集めて、弓矢その他の得物(えもの)をたずさえてかの墓を発(あば)かせると、墓の奥から五、六匹の犬があらわれた。
永「七兵衞さんは知るまいが、金を貸すもお前故だ、是まで出家を遂(と)げても、お前を見て私(わし)は煩悩が発(おこ)って出家は遂げられませんぜ」
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
海(うみ)の色(いろ)を見(み)つめていた船長(せんちょう)が、突然(とつぜん)危険(きけん)の警告(けいこく)を発(はっ)しましたが、もうまにあわなかった。船(ふね)は、ひどい音(おと)をたて、暗礁(あんしょう)に衝突(しょうとつ)したのです。
船の破片に残る話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
その時、その患難ののち、日は暗く、月は光を発(はな)たず。星は空より隕(お)ち、天にある万象震い動くであろう。(一三の二四、二五)
それはナゼであるかと言うと、スミレなる小さい草がしおらしい美しい花を麗らかな春の野に発(ひら)いて軟かな春風にゆらいでいるからである。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
是等(これら)の㕝どもをおもひはかるに、越後のうちには地火をいだす火脉(くわみやく)の地多(おほ)く、いまだ陽火を得(え)ずして発(はつ)せざるも多かるべし。
「あのとき、鉄砲(てっぽう)でズドンと一発(ぱつ)打(う)てば、それまでだったのだ。せめても、こっちが命(いのち)を助(たす)けてやったのをありがたく思(おも)ったがいいのだ。」
おおかみと人 (新字新仮名) / 小川未明(著)
急に思い立ったように、近衛信尹(のぶただ)は館(やかた)へ帰ってしまったし、行司の沢庵も眠くなったとみえ、無遠慮な欠伸(あくび)を発(だ)してしまう。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かばかり堅固なる囲(かこい)の内よりそもいかにして脱け出でけん、なお人形の後(うしろ)より声を発(いだ)して無法なる婚姻を禁(とど)めしも、汝(なんじ)なるか。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その日、私達は定刻にリオン停車場を発(で)て、約三時間駛(はし)りました。馬鹿に熱くるしい日で、速力のはやいにも拘らず、汽鑵(きかん)台へ来る風が息づまるようでした。
玉蘭(はくれん)は空すがすがし光発(さ)す一朝(ひとあさ)にしてひらき満ちたる
黒檜 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ゆえにこの歌の山ヂサは決して白花の発(ひ)らくエゴノキ科のチサノキでもなければ、またムラサキ科のチサノキでも無いという結論に達する。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
五人の勇敢な猟師どもがボルネオ虎や猩々や馬来(マレー)種の猪を獲るためにこの小屋の中に閉じこもって銃眼から猟銃を発(う)ったものらしい。
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
哥人とあらむ者寐(イ)きたなくする目をよくさまし、此に憤りを発(オコ)し、思ひを凝して、よみ口の鋒(ホコサキ)を鋭(スルド)にし、其事に随ひ、其物に因り、彼方此方のきらひなく
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
もしこんなことを女主人(おんなあるじ)にでも嗅付(かぎつ)けられたら、何(なに)か良心(りょうしん)に咎(とが)められることがあると思(おも)われよう、そんな疑(うたがい)でも起(おこ)されたら大変(たいへん)と、彼(かれ)はそう思(おも)って無理(むり)に毎晩(まいばん)眠(ね)た振(ふり)をして、大鼾(おおいびき)をさえ発(か)いている。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
奥さん、いずれ帰途(かえり)には寄せて頂く。私は味噌汁が大好きです。小菜(こな)を入れて食べさして発(たた)せて下さい。時に、帰途はいつになろう。……
夜叉ヶ池 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「大内の方が発(ば)れて終ったので、別の所を拵(こしら)えて知らせると云う事になったきり、何とも云って来ないから、今どこに居るのか少しも分らないのです」
支倉事件 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
チ→促音(「発(タ)ちて」がタテ、「有(タモ)ちて」がタモテとなる。ただし促音は書きあらわしてない)。
国語音韻の変遷 (新字新仮名) / 橋本進吉(著)
吉里は一語(ひとこと)も発(い)わぬ。見向きもせぬ。やはり箪笥にもたれたまま考えている。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
馬は泡立つ汗をびっしょり発(かい)て、それが湯滝のように顔を伝う、流れて目にも入る。白い鼻息は荒くなるばかりで、烈しく吹出す時の呼吸に、やや気勢の尽きて来たことが知れる。
藁草履 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
いずれにしても入らぬ口は発(き)くまい。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
発(はずみ)に乗せられて貫一は思はず受(うく)ると斉(ひとし)く盈々(なみなみ)注(そそが)れて、下にも置れず一口附くるを見たる満枝が歓喜(よろこび)!
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
面白く発(はや)りし一座も忽(たちま)ち白(しら)けて、頻(しきり)に燻(くゆ)らす巻莨(まきたばこ)の煙の、急駛(きゆうし)せる車の逆風(むかひかぜ)に扇(あふ)らるるが、飛雲の如く窓を逸(のが)れて六郷川(ろくごうがわ)を掠(かす)むあるのみ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
是ぞ正しく藻西が無罪の証拠なると安心の息を発(ほっ)と吐(つ)きたり、目科も少し調子を柔げ「爾(そう)すると其職人に問えば分りますね、十一時頃までは多分其職人と一緒に居たでしょうから」
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
唐ノ頃、盗(トウ)アリ、先主ノ墳(ツカ)ヲ発(アバ)ク。盗(トウ)数名。斉(ヒト)シク入リシニ、人アリ、燈下ニ対シテ碁(ゴ)ヲ囲ムモノ両人、側ニ侍衛(ジエイ)スルモノ十数名ヲ見ル。
三国志:12 篇外余録 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
へんば(みっちゃの一名。南区船場の口合ひ)火事発(イ)て、みっちゃくちゃ(むちゃくちゃを綟る)に焼けた。
三郷巷談 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
此頃(ピストヲルたんぽふ)ハ大分よく発(ウチ)申候。
明け発(ダ)ちの部隊を思ひ、夜ぶかきに ふたゝび目ざめ、ひそけき牀なり
鵠が音:01 鵠が音 (新字旧仮名) / 折口春洋(著)
今一つ、度々やられるのは、白(パイ)中(チュー)発(ファ)の三元牌(さんげんパイ)とか荘風(チョワンフォン)、門風(メンフォン)、連風(レンフォン)の牌とかの二枚、若(もし)くは四枚位を自分の持牌(もちパイ)中に加えることである。
麻雀インチキ物語 (新字新仮名) / 海野十三(著)