“船長”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
キャプテン31.6%
せんちょう21.1%
おやじ10.5%
せんちやう10.5%
おやかた5.3%
せんちょ5.3%
マスター5.3%
おとっさん5.3%
ふなおさ5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
欧洲航路の優秀船の船長キャプテンを勤めていたと云い、相当な蓄財たくわえもあるらしく退職後はこうして人里はなれた美しい海岸に邸を構えて
死の快走船 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
へやには、あおとりが、かごのなかで、じっとしていました。よくれていて、船長せんちょうかおるときました。船長せんちょうとりのそばへって
船の破片に残る話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「馬鹿な。何を云うんだ。船長おやじだって何もお前達の気持を踏み付けて、あの小僧を可愛がろうってえ了簡じゃないよ。今にわかるよ」
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
けつしておろかなる船長せんちやうふがごとき、怨靈おんれうとかうみ怪物ばけものとかいふやう得可うべからざるものひかりではなく、りよくこう兩燈りようとうたしかふね舷燈げんとう
漬物と冷飯だけのひどい夕飯を情なくたべながら、「脱走」ときめた。二日経った夜、高松の港につくと豹一は船員たちと一緒に女を買いに行くのだと船長おやかたに五円借りた。
(新字新仮名) / 織田作之助(著)
ジョージ、お前の手蹟かい? まあ、お前はすっかりここにいる船員の中でのかしらになってるんだな。お前は次にゃ船長せんちょになれるぜ、きっとだよ。
「いや、こんな場合、うそも方便ですか。釧路丸の船長マスターは、代りの砲手を雇ったんですから、鯨と聞いたら、じッとしてはいませんよ」
動かぬ鯨群 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
……おまけに後で船長おとっさん告訴いいつけてやるから……とか何とかかしやがったんでイヨイヨ助けておけないと思って、首ッ玉をギューッと……まったくなんで……ヘエ……
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
床柱と思う正面には、広い額の真中まんなかへ、五寸釘が突刺さって、手足も顔も真蒼まっさおに黄色いまなこかっみひらく、このおもかげは、話にある幽霊船ゆうれいぶね船長ふなおさにそっくり。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)