船長マスター)” の例文
「いや、こんな場合、うそも方便ですか。釧路丸の船長マスターは、代りの砲手を雇ったんですから、鯨と聞いたら、じッとしてはいませんよ」
動かぬ鯨群 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
「成る程、それで、あとをつけた船長マスターの手で、あの惨劇が起されたわけですわ。……いや、よく判りました。実に御明察ですわい」
動かぬ鯨群 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
老獪な船長マスターは、そうした不思議な鯨共を容易たやすく撃ち捕るために、密かに禁止された仔鯨撃ちを、永い間安吉に命じていたのだった。
動かぬ鯨群 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)