“赫”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かっ35.0%
あか17.3%
かがや15.2%
かつ8.1%
5.6%
かッ5.1%
くわつ4.6%
かが3.0%
かく2.5%
かゞや1.0%
かがやき0.5%
かツ0.5%
くわッ0.5%
くわツ0.5%
0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何気なく隣境の空を見上げると高い樹木のこずえに強烈な陽の光が帯のようにまつわりついていて、そこだけがかっと燃えているようだった。
苦しく美しき夏 (新字新仮名) / 原民喜(著)
電燈の球は卓子テイブルの上をったまま、朱をそそいだようにさっあかくなって、ふッと消えたが、白くあかるくなったと思うと、あおい光を放つ!
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そういうかがやかしい日和ひよりを何か心臓がどきどきするほど美しく感じながら、かわいそうなお前の起きてくるのを心待ちに待っていた。
菜穂子 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
何故といつて、富豪は懐中ふところに手を突込んで相手をなだめるじゆつを知つてゐるが、貧乏人はかつとなるより外には仕方がないのだから。
話のすむのをもじ/\して待っていた署長は年の割に毛の薄い頭から湯気でも立てるようにっとして、早口の北陸訛りで怒鳴った。
支倉事件 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
すぐに分った、店口を入る、茶のと正面の階子壇はしごだんの下に、炭火のかッと起った台十能だいじゅうを片手に、立っていたのがすなわち内儀で。
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
むし居所ゐどころくわつともたがの、かんがえてれば、お前様めえさまは、たゞ言托ことづけたのまれたばかりのことよ。なにつてかゝるにはあたらなんだか。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「私の生涯はそれでも決して空しくはなかった——」女はそんな具合に目をかがやかせながら、ときどき京の方を振り向いていた。
姨捨 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
この不平はかくとした赤い怒りになって現れるか、そうでないなら、緑青ろくしょうのような皮肉になって現れねばならない。路花はどんな物を書くだろうか。いやいや。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
やはらげらるゝにあらざればいと強くかゞやくが故に、人たる汝の力その光に當りてさながら雷に碎かるゝ小枝の如くなるによるなり 一〇—一二
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
(お身樣みさまかツつたで、はて、病人びやうにんやまひれた……あがるのでや……)
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
橋と正面に向き合う処に、くるくるとうずを巻いて、坊主ぼうずめ、色も濃くくわッと赤らんで見えるまで、躍り上がる勢いで、むくむく浮き上がった。
海の使者 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それが、うへの、ずんどに、だゞつぴろむかし大手前おほてまへつたとほりへ、くわツあたつて、うやつてかげもない。
艶書 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
面は陽にけている
鱒の話 (新字新仮名) / 今野大力(著)