“かが”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
屈54.8%
跼19.6%
加賀4.8%
曲3.2%
蹲3.0%
踞2.1%
耀2.1%
縢2.0%
篝1.4%
赫1.1%
輝0.7%
絡0.5%
皹0.4%
俯0.4%
嗅0.4%
燿0.4%
皸0.4%
跼蹐0.4%
俛0.2%
傴0.2%
僂0.2%
加0.2%
火蛾0.2%
灼0.2%
燦0.2%
燻0.2%
縷0.2%
繋0.2%
跪0.2%
鞠0.2%
鬪0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
御骨は、沼の縁に柔(やわらか)な泥の中にありましたって、どこも不足しないで、手足も頭も繋(つなが)って、膝を屈(かが)めるようにしていたんだそうです。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
幾分(いくぶん)明るい空をバックにしているんで割合に見えるし——夜道で道に迷ったら跼(かが)んで見ろ、というのはこの辺を指した言葉だよ……
鱗粉 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
加賀(かが)の人でも、この頃では余り知っている人が少い位だから、東京の人などには、「真正の九谷焼」は余り知られていないようだ。
九谷焼 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
同時に細君は自分のもっているあらゆる眼の輝きを集めて一度に夫の上に注(そそ)ぎかけた。それから心持腰を曲(かが)めて軽い会釈(えしゃく)をした。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
反絵(はんえ)は閉された卑弥呼(ひみこ)の部屋の前に、番犬のように蹲(かが)んでいた。前方の広場では、兵士(つわもの)たちが歌いながら鹿の毛皮を剥(は)いでいた。
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)
それは——床に落ちた書類を拾おうとして、被害者が身体を踞(かが)めたところを、その一眼鏡(モノクル)の絹紐で、犯人が後様(うしろざま)に絞め上げたと云うのだ。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
耀(かが)よい出すという風にややつかれた肉体の上にあやとなって出る精神のつや、微妙な知慧のつやというようなものは、実に見おとすことの出来ない、真の人間らしい一つの花です。
その次には、喜いちゃんが、毛糸で奇麗(きれい)に縢(かが)った護謨毬(ゴムまり)を崖下(がけした)へ落したのを、与吉が拾ってなかなか渡さなかった。
永日小品 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
雪洞(ぼんぼり)は持っていないけれども、廊下へ出ると、庭のところ/″\に篝(かが)り火が燃えているので、それが何処からか板敷に反射するばかりでなく
しかし兎に角大体としては大音楽家の威厳を保ちながら、細い目を凄まじく赫(かが)やかせてゐました。僕は——僕も勿論危険を避ける為にトツクを小楯にとつてゐたものです。
河童 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
一(ひと)きは赤(あか)く輝(かが)やきしかの窻枠(まどわく)を忍ぶとき……
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
夕暮が近くなった時、川幅が狭くなると共に、両岸には蘆(あし)が稀(まれ)になって、節(ふし)くれ立った松の根ばかりが、水と泥との交(まじ)る所を、荒涼と絡(かが)っているようになった。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
稲つけば皹(かが)るわが手を今宵もか殿の稚子(わくご)がとりて歎かむ(巻十四東歌)
万葉集の恋歌に就て (新字旧仮名) / 三好達治(著)
丸木の梯は、弓のようにしなって、両足を互い違いに、物を狙うように俯(かが)み身になって、フラフラしていたが、先に登りついた嘉門次は、崖の上から手を借して、片手で樅の幹を抱えながら
谷より峰へ峰より谷へ (新字新仮名) / 小島烏水(著)
その時大方魔酔剤(ますいざい)を嗅(かが)されたものと見えます。何卒(どうぞ)一刻も早く、旅館へ連れていって下さい。斯(こ)うしている間にも、父様の上にどんな恐ろしい事が起るかも知れないのです。
緑衣の女 (新字新仮名) / 松本泰(著)
粟の垂穂をうちみだし、 すすきを紅く燿(かが)やかす。
文語詩稿 一百篇 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
『万葉集』東歌の「稲つけば皸(かが)るわが手を今宵もか殿の若子(わくご)がとりて歎かむ」
故郷七十年 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
にちゃにちゃして茜色(あかねいろ)の雲を踏んで立っているような気持のするのに、眼の前一面に実のり倒れた金色の稲田を見渡して跼蹐(かが)んだ気持は何もかも何処かへ持って行かれました。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
此れから汁の実なぞがなくならずにようござんしょう、と葬式の時ある律義な若者が笑った。さる爺さんは、齢(とし)は其様(そん)なでもなかったが、若い時の苦労で腰が悉皆俛(かが)んで居た。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎、徳冨蘆花(著)
さて人が七十以上生き延ぶる時は、その背(せ)傴(かが)み、その面変り、その心曇り、小児めきて児女に笑われ、痴人に嘲らる。これもと猴から受けた三十年だからだと。
彼は卓子(テーブル)を片寄せて、鋤を振上げて四つの大タイルを一気に掘り起し、身を僂(かが)めてみると、いつものように黄いろい砂があった。袖をまくし上げて砂を掻き起すと、下から黒い土が出て来た。
白光 (新字新仮名) / 魯迅(著)
現今ミヅシ(加(かが)能(のと))、メドチ(南部)、ミンツチ(蝦夷)など呼ぶは河童なれど、最上川と佐渡の水蛇能(よ)く人を殺すといえば(『善庵随筆』)
一匹の火蛾(かが)に思ひを乱すまじ
六百句 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
自分たちの右手の高きには前穂高の巓(いただき)がなおさっきの夕焼の余燼で灼(かが)やいて、その濃い暗紫色の陰影は千人岩の頭(あたま)のうえまでものびていた。
その歓涙に瞼(まぶた)は霞んで、御霊廟(みたまや)の龕(がん)は、虹のような光をぽっと滲(にじ)ませ、あたりには、馥郁(ふくいく)と、蓮華(れんげ)が舞う心地がし、その寂光万華(まんげ)の燦(かが)やきの裡に、微笑したもう太子三尊のおん姿が見え
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
今宵ランプはポトホト燻(かが)り
曇つた秋 (新字旧仮名) / 中原中也(著)
と、すぐその障子の影へ入れる、とすぐ靴の紐を縷(かが)っていた洋装のが、ガチリと釣銭を衣兜(かくし)へ掴込(つかみこ)んで、がっしりした洋傘(こうもり)を支(つ)いて出て行く。
甲乙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
外の石垣の下には、よく繋(かが)り舟がもやって、何(ど)うかすると、船頭の濁(だ)み声などもするから、船世帯の船頭の女房が、乳ぶさに、泣く子をあやして居るのであろう。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そう云う別の台の、跪(かが)んでいる黒子の男の身体が邪魔になる法被(はっぴ)姿の若い者の声と
撞球室の七人 (新字新仮名) / 橋本五郎(著)
……高ぶる者を見てこれを悉(ことごと)く鞠(かが)ませ、また悪人を立所(たちどころ)に践(ふ)みつけ、これを塵(ちり)の中に埋めこれが面(かお)を隠れたる処に閉じこめよ、さらば我も汝を讃(ほ)めて汝の右の手汝を救い得るとせん。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
かく歌ひて、鬪(かが)ひ明して一一、おのもおのも散(あら)けましつ。